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2004年10月27日

東大医療政策人材養成講座ノート

最近現場に出て、医学ってやっぱおもしろいなあ、と思いつつ、勉強しきれない日々が続いています…
まあともかく。

東大の講座、今日は女性外来と老年科が話の主でした。
ノートを日記に貼り付けてみることにします。

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1027第4回

◆天野恵子先生 「女性のヘルスケアにおける新しい視点」

「性差」
戦後、感染症対策が重要だった
→下水道・薬

 …結核を治すために医者になったのに、なったときは過去のものに
 →循環器に

・ガン
 どんどん進歩している

・生活習慣病

などなど

・分岐
 小児
 老年
 産婦人科…妊娠・出産を経験している女性
   高齢女性は範囲外

 →高齢者の女性は独特であるとみなさないと、医療が無駄になる?

例)
 心筋梗塞:男性の死亡率は低下しているのに、女性の死亡率は上がっていた…
  閉経前の女性にはまず起こらない
  閉経後は、急速に動脈硬化進む 70歳で女性男性はほぼ同じものに
  

 なぜ男性の死亡率が高い?
  …ガンの発生率が非常に高いから
   心筋梗塞・自殺・事故 も。
   この4つで、50〜60代で、圧倒的に多数が死ぬから、平均寿命が下がる

    ⇒男性の治療に入る必要がある!!!


・アメリカ
 更年期女性のQOLを媚や化す疾患の研究   800億円
  HRT
  サプリメント
  ダイエット、などなどなど

 HRTは心疾患に予防効果がなかった…
 
  (これがもっとも大きな効果だったといわれている)
  アメリカは、死因の第一位が心疾患だから

ではこれからどうするべき?
 evidenceがなければ教育できない…
 (今のデータは欧米のものばかり)
 ⇒(医療提供者の意見) まずは、evidence

 そして、既存の医療従事者の専門教育
 
 例:東大は、細切れの内科から、総合内科に変身した
  昔、なんでもできた
  ちょっと前、研修が終わってすぐに専門にはいり、かたわな医者に育った
 「内科医」として、あたまから足先までとりあえず見れるべき
   …天野先生はそこに、教え込んでいる

 患者さんたちへの教育
  たいせつ
  そのためにはマスコミが動く必要がある

ではどうすべき?
・患者が選ぶべき

 医療のすべては、医師の質!!

 例:患者満足度調査
   もっとも興味があったのは、医師の質

2万人を対象にした疫学調査
 →その方たちを検診
 →今、毎年フォローアップ  <<evidence!>>

患者さん
15の保健所の女医・保健師のセミナー 年4回
 その女医・保健師が、地域に年4回のセミナー

 …コメディカルが地域を教育するべき だから彼らを教育するべき


●日本の医療は、3時間待ち3分診療と揶揄されてきた
  女性外来は、一ヶ月待ちの30分診療…
  30分、話せなかった悩みをじっくり聞いてくれるのが受ける理由だろう
  
  半分くらいは、電話相談で納得する、例。

→30分の初診が、はやる理由
 着てもらう前に電話相談うける。それで半分納得する。
 
 自分たちは内科医だけだから、地域のマップを提供している。

 若い先生は、30分以上受けてしまう状況がある…
  まじめにやればやるほど鬱になる それを乗り越えつつある
  
  だが、一番の問題は、それをやろうと動く女医がいない!
 
 カウンセリングには、コメデカルも重要

●30分医療は、自由診療? 保険診療?

→30分診療で成功している病院は、規模としては大きくないもの
 とおがねは、200床で有名だから、黒字
 
 大学病院は、女医をあつめることが可能
 
 しかし、個人でやるときは、自由診療にしないと難しいだろう…

●女性医師の、女性専用外来なり手がいないのは、なぜ?
●どうやればこの分野の女医ふやせる?

→総合診療的にならなければいけないことが、大変
 専門医の傍ら、女性外来は、むずかしい
 勉強が、大変
 
 最初からトータルで患者を診る教育を受けていたら、何の苦もないのに…
 システムを変えないと!
   …東大も変わったので、ほかもこれから変わっていくだろうが

●時間をかけて、トータルに見てもらえる、ことが大切
 であれば、総合診療部的にみる場所があって、
 女性がやっているのか男性がやっているのか、明示されていればいいのでは?

→理想だが、まだ難しい
 今の若手では、女医がやっと3割くらいになった
 その人たちが育てばそんな配置も可能になる?

 「女性外来」は、女医を配置している、と分かりやすい
 まだ少ない女医が集まっていると示す手段。 これは仮の手段である

●女性外来 全国各地にたくさんできている
 が、教授にいわれてしかたなく…というところもある
 質のばらつきはどうする?

→多くは、国公立病院、大学病院
 国立病院は、ポリシーをもって行っている
 大学病院は、研究・教育を考えているが、ポリシーをやはり持っている
 
 県立・市町村立 …議会できまったから、とやっているのが、一番の問題


◆大内先生「置き去りにされた高齢者医療?」
   …誰もがその重要性と必要性を認識しているのに恵まれない医療

・高齢者は驚異的な勢いで増加している
 (少子化が進んでいる)

・老年期の区分
 老年前期 …65〜74歳  ←ここまでは元気
 老年後期 …75〜89歳  ←ここからが問題…
 超高齢期 …90歳以上

・日本は、後期高齢者人口が大きく伸びている!

<問題>
・高齢者の医療をどう発展させるか?
・介護をどうするか?

・高齢者の医療は臓器別には解決できない
 が、
 医療関係者も国民も、それを理解していない!
   それが高齢者医療の発展を阻害している

キーワード:
 「疾患の予防」    一度かかると、完治が難しい
 「機能障害を有する高齢者の介護」

 高齢者医療を担う次世代をどう育てるか?

高齢者の疾患;
 動脈硬化
 ガン
 感染症
 痴呆
 骨粗鬆症

  …下の二つは、高齢化がでてくる少し前まで問題にもなってなかった
   また、致命的にならないという特徴がある!
    が、本人・家族のQOLを極めて低下させる!


『CGA』 comprehensive geriatric assesment
 高齢者の総合機能評価

  …食事・電話・痴呆・欝、などなどを評価する

総合評価病棟(CGA)入院中の流れ
  各専門家が集まって、組織的に治療する チーム医療


例:高齢者の心不全
 入退院を繰り返し、コスト高い
 家族の負担も大きい
 
 CGAは、急性期の終わりから、慢性期に入る在宅にいかにもって行くか、を考える
 行うことによって、医療コストが半分に

 コストが上がる誘引を、多職種が関わることで、防ぐ

・予防
 骨量現象の多様性
 予防するために、若い人に伝える
 「老年医学は、生まれてからすぐ始まる」

・遺伝子多型性を用いた解明
 予防につながる
  …差別につながる可能性ある?

例:肺炎にならないようにするために、どうする?
→毎食後に、口腔ケアをする
  食後5分、一日三回
  死亡率、半分に!!

 知的機能の低下も、すこし押さえていた!

・日本、医療費を削ろうと躍起になっている
 医療の質を上げて、医療費を下げよう!
  evidenceを増やさないと…


・医療と福祉の共同作業

 若いころは、「無病息災」
 お年寄り 完全治癒が難しく 「一病息災」
 
 介護ニーズと医療ニーズは、実は比例する
 別個にすべきものではない

→高齢者の退院支援
   病院全体で取り組む!

 なぜ東大がそれをやるように?
 ・高齢社会の到来と疾病構造の変化
  社会的入院の増加
   →円滑な早期退院と幸福な退院後療養生活の確保
 ・病院機能の分化・明確化
   →資源の確保
              など

→在院日数が15日短縮!
 退院後の患者・家族の不安が減った


・日本の高齢者医療の研究、教育体制は?


・公的な高齢者専門の病院・研究所
 日本に二つだけ!
 
  東京都老人医療センター
  東京都老人総合研究所(1972)
 
  国立長寿医療センター(名古屋 1995〜  今年改名)

「Successful aging」


ポイント
・どうすれば高齢者医療進められるか?
・ガイドライン…  evidenceがない
・地域
・教育研究期間の拡充
・国民の認識 臓器別
・介護保険  …自立度を下げている例がある
・医療費
  適正レベルはある?
・メディア
  間違った報道が非常に多い…


●CGAは、理想的だとおもう
 が、小さい病院でそれをやると、大変だと思う…
 東大では、汎用性のあるモデルを研究している?

→マンパワーがかかるのが、CGAの特徴
 しかし、ばらばらに行われていたことをまとめるだけ。

 しかしやはり、インセンティブも必要
  NET effectとして効果がでれば…

●老年科 素敵な医者に出会ったことがない

→今までの老年医学の切り口は、65歳を境に分けていた 怠慢だった
 老年科医が、総合的に判断して、専門的なことは紹介でやっていくべき

●予防
 インセンティブはつく?
 保険予防適応がつくべきものはある?

→口腔ケアは、インセンティブつくだろう
 退院ケアにも

 高血圧とか高コレステロールとか、予防治療はいくつかある
 そのような形で予防は入れられるだろう

●生命倫理
 抗がん剤治療 厳しい副作用 合併症もある
 厳しい治療選択
 
 高齢者は、死んでいく存在でもある。どう思っているか?

→「お年寄りの病気は治療する必要はないのか?」
 ではなく
 「回復の可能性があるのか?」
 が重要になるべき
 だめなら、縮小医療をするべきだ
 が、コンセンサスができていない

●コスト
 老年医学はコストを上げるとおもう

→コストがかからないようにするにはどうするべきか、を議論するべき
 賢い医療費の削減は、できるはず
 だが、そいうった視点、今までなかった evidence増やすべき


●東大でのケーススタディが全国にひろまるとは思えない
 どうすれば、全国で調査できるか?

→30強の大学で集まって、全国展開できるような試みをしている

●最終的には死をどうとらえるか、議論は大切だろう

→そういった教育・議論はされていない…
 東大でCOEで、文学部が死生学を勉強している

●Evidene不足
 なぜ??

→(天野)
厚生労働省に、医療政策を考え直してもらわないといけない…

日本で世界に誇るスタディ
4000人… NIHがお金をだしてくれたから、やれた
日本のお金で研究できない…
国だけでなく、企業もお金を出すべき(アメリカは、募金など資金が集まる)

しかし今、着実に研究が進んでいる

しかし、女性医療は学会ができていないので、まだまだ。
 共通のプログラムでデータを集め始めた

→(大内)
お金が、日本では足りない

そういった研究は、ラットを使った実験よりも下のものと思われていた
できる論文の数も違う
だが、やはり、進みつつある

●自身の経験から、ポイントを最後に一言

(天野)
自分が性差医療をできたのは、ラッキーな偶然
自分が選んだ循環器科医
 性差が世界でもっとも分かっている分野
 医者の中でも新し物好き 大学でも、人が集まりやすい

医者が教育を受け、育たないと、どんな医療も育たない
 食いついてくれたのが、よかった

知事と天野先生の繋がりをつくってくれた先生がいた
 さらに、その後に知事になってくれた

国も、県も、動いた
evidenceが必要と、疫学研究もすすみ…

しかし、千葉だけの動きにとどまっている
 本当に必要なんだ、という動きを作らないと…

2004年10月24日

「書く」ということ(Icube企画) ノート

ぼくらのサークル『I cube』のコミュニケーション能力養成講座第2回、『書くということ』だった。

例によって、ノートをはりつけます。

打ち切れてない場所もあるけれど…

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I cube〜夢の病院プロジェクト〜

《コミュニケーション能力養成講座第2回》

宇都 俊克先生 

■議題 「書く」ということ

●宇都先生●

企画書のポイント:5W1H

 いつ、どこ、だれ、なに、どちらの、どのように・どうやって

  短く、ポイントをつかむ!!!

一番重要なもの ⇒【How】!

   目標が明確でなければ、企画書、報告書にならない

Q:具体と抽象 どちらがわかりやすい?

A:具体。先が見える。

   それに向かって進んでいけばよくなる

   「一人十色」⇒具体的に分かるものを表現しなければ、分からない

   一文字、でもいい!

 難しい言葉

  あたまいい、と思われる? →×

  

  「具体的でわかりやすい」がポイント

 

 cf)履歴書も同じ

    抽象的なことを書いたとしても、担当者は分からない

    具体的なことを並べると、ぴんとくる

具体例:就職活動

  具体例や数字で、やったことを表現するようにした

 今は、就職協定(7/1から会社まわり という法律)がなくなった

 それ以前から就職活動始めていたから  企業に自由に、と1997に始まった

 就職活動で、自分をどうすればアピールできるか、考えた

   ものにたとえた

   「ゴム」でたとえた(細く、でも伸びる …根性)

 自分をたとえるとどういう人間かと聞いたら、

  「かきくけこ人間」と表現した学生がいた

例:やまもと

  「羊」…温和なイメージ

 cf)3ヶ月がんばることが、いいイメージをつくる!

A<絶対的な柱をつくる> …必ず、はずせない、柱がある

・例;

赤ワイン:ライト(例:ボジョレー)

     ミディアム(例:ブルゴーニュ)

     フルボディ(果実実があって豊か)

白ワイン:味覚が中心になる 醸造方法が違うから

      甘口・辛口、など

 味を知っている人は、品種などの情報からお客自身で商品を選んでくれる

 が、知らないお客さんは、味も書かなければ分からない

「素人」「玄人」だれにでもぜったい分かるような柱を

例:コンビニ

  「24時間経営で、一個でも気軽に買える」

B<表現方法>

 1)プラスのイメージを抱ける言葉

   物事は両面から表現できる

    プラスで自分を表現すると、よく思ってもらえる

    もちろん、自信過剰、と思われてしまったら問題があるが

 2)コンパクトにまとめる

   長い文章では、ポイントがつかめない 読み手も読みたくなくなる

   箇条書きがベター

  例:長島監督が、最終解説に呼ばれない理由(句読点がない)

 3)「図」をつかう 「空欄」をつくる

   「なぜこの図が入っているんだろう?」と考えることによって、分かりやすくなる 興味もそそる

 例:一ヶ月の売り上げ 90万、とかくよりも、グラフで一日ごとの売り上げが書かれていたほうがいい。

C<報告書>

例:イタリアンワインフェアー売上報告書 →資料

ポイント:

 1)結果の報告 :「なぜ悪かったのか、書く」

   例:雨の日は、客数が5%くらい減る…

     店も滑って危ないし、客も元気がなくなって購買意欲が減る

 2)理由    :

   例:低価格をそろえずぎると…利益が出にくくなる 

                 本数を売らないといけない

     同じ味をそろえすぎると…

 

 3)対応策   :これを考えられなかったら、企画書・報告書は意味がない

   例:Icubeはいろいろ企画を作っているので、

       問題解決能力(どうやったらいいんだろう)

       原因究明能力(なにがわるかったんだろう)

     この二つの能力が、ぜったいに重要!!!

     これらが、今の会社はない!!

       参考文献『the Goal』

 どのようにしたら、消費者に興味を持っていただけるか

  「マーケットイン」

  

 消費者の目から物を作るのではなく、企業の側から考えるのがほとんど

  「マーケットアウト」

  例:麒麟麦酒 :ラガー 企業の理論で作ったら、売れなかった…

     生とラガーという似たような味がぶつかった

     淡麗を、つくって、タレントを使い、イメージ回復…

     

   タレントをまずはじめに使った例 「アサヒ」スーパードライ

    消費者二百万人の言葉を集めた!

     →短期間で一億ケースをうった!

     ラガーは濃かった

     すっきりっとした辛口をイメージしたら、どの料理にもあった

     200万人・お互いに歩み寄って、いい商品がつくれた

「書くことによって、いかに表現力が発揮されるか」

●後半、グループワーク

 10個ほど、表現を考えてみる

 5人 1グループで

 どんな表現をしたら、それが魅力的に見えるか?

<発表>

「お」チーム

・日本:東洋の繁栄日本、大都会東京、…

  豊かな自然とミステリアスな年が、あなたをお待ちしています

・アメリカ: ?

・フランス:芸術や、ファッションのセンスに優れ、世界各国から注目を浴びる

  パリの街をあるいたら、あなたもパリジェンヌ 私もパリジェンヌ

・東京:109とラフォーレがある、最先端の年

・ディズニー:子供の夢- …

・長島:自然体でスーパースター

   停滞する日本にメイクドラマーだ!

 などなど

「あ」チーム

・日本:いつもでも新しい世

・アメリカ:歴史は浅いが世界の中心となる大国。その理由は、自由です。

・フランス:高貴で上品な国

・東京:24時間眠らない街。日本の中心で人が集まる

・京都:

・大阪:元気で笑っておいしい食い倒れのまち、大阪

・お台場:多目的都市開発地

   (情報発信地であり、デートスポット

・ディズニー:大人もこどもも楽しめる夢の国

・アテネオリンピック:

・長島:

「え」チーム

・日本:アジアの経済の中心。    …

・アメリカ:そびえたつビル群から …

・フランス:

・東京:

・京都:日本の歴史と伝統の街 …

・大阪:

「う」チーム

「い」チーム

宇都

 「デザートが印象に残った」

☆なぜ、グループ発表してもらったのか

1)考え方の違う人間が集まることで、新しい考え方が生まれる

  =三人寄れば文殊の知恵

2)第一回のテーマ、『聴く』を理解していますか?

   …相手を肯定するということ

3)同じテーマでも、見方・考え方によって表現が変わる

   …体言どめしたり、です・ますでとめたり

4)まったく知らない人に興味を抱かせるにはどうしたらよいか?

  →360度から見る視点の大切さ

1.日本・フランス・アメリカ

2.東京・京都・大阪

3.ディズニーランド・東京

4.アテネオリンピック

5.長嶋茂雄

1,2,3は、<比較>をイメージした

 並べるからこそ、具体的なものがイメージできると思った

 (英語の比較級)

  例;東京タワー、金閣寺、など

4.日本人の中でも感動した人が多かったと思ったので、

 それを表現してもらいたかった

5.長嶋は、誰でもわかっているから

 (ReFLESH・こいけちゅう・Icubeも入れたのだが…)

<牧野>

意外と、かけないもの

知識を蓄えることと、表現することはイコールではない

「メールを使うと漢字を忘れる」

毎日、一行でも書こう

●企画のポイント「独創性」

 言葉のイメージ:

   新しい、説得力がある、論理的

   オリジナリティ、→効果(魅力的・ひきつける)

   (周りの意見を聞いて合わせるのは、独創性ない

    → 一人でやる 話しを聞かない 独特、ユニーク

    

  ポイント:『創る』

    他を取り込む

     他人が 『気付いていないこと』

         『行わないこと』

         『行えないこと』

     これらを盛り込んでいるもの!

  みんな同じ、新しいことを言ったりする

   そこに、いう!

   

  例:みんなが行わないだろう

   「夢の病院project」

    …病院が潰れているこの時代に。

  

 「潰れそうな時こそチャンスなんです」

  →(会場)

   だめもとではじめられる「えい、やっ!」・チャレンジできる

     「真剣さがある」

     「制約が外れている」「新規事業できる」

   多くの人が消極的 逆を行けばチャンスをつかめる

  親会社がダメなら、一歩踏み出せる

 これで、独創的になる

 ただ、成否が問題になる 「うまくいくのか?」

 

  →「うまくいくかもしれませんが、うまくいかないかもしれません」

   「やろうとしているひとがいないから、勝負しましょう」

  

   …新しいことに取り組むためには、企画書が必要

    成否を盛り込まなければいけない

    

 cf)独特

   組み立てがないもの

   →書かないと、組み立てられない

→一日一行 主語述語をはっきりさせ 文章を完成させる

 大切なこと:「私」をかならず入れる

  …一般抽象的では、「熱」がこもらない

 一番最初の素案(たたき台)

  …これがしっかりしていないと、独創的で勝てる(うまくいく)企画書にならない

「うまくいく」

・楽しい仕事にする

  →効率的な楽をする

 例:電話でこの場所を案内する 御茶ノ水駅にいて、この場所を知らないひと

  ・地図を描く

    「図示」!!! イメージしてもらうことが大切

    企画書は、落書き帳

    「色を使う」「動きをつかう」

  「気付いていない」「行わない」「行えない」

  ものを伝えるときは、<絵><色>が重要

  

  また、書いてみること、が大切

  まず、<<想像・イメージ>> させることが大切

  想像させてから、<<言葉>> にかえる

    順番が逆なひとがおおい…

   書くことは、イメージと違わないように言葉に落としていく作業

  そうすると、企画書、になる

  

  独創的なものが、「企」「画」書

   …絵で企てないと

  「変わったもの」は、計画書

  図・色・動 は、企画書に落とさないと

 成否を聞かれたら、

 ・難しいこと

 ・どうしたらそれを越えられるのか

 を書くことが大切

「宿題」

@私、を主語に、毎日かく

  思うこと、が書いていなければ、計画書(プログラム)

  企業では、通用しないよ 「これ、他社でやっていたぞ」

A私がどうなっているのか、計画書を書く

B他人の裏をかく

  友達が思っていることは、書かない

  行わないだろう、ということはやってみよう 例:小児科

  行えないこと 「女だから」「男だから」を越えてみよう

 (今日、文章を書くときに、個性が飛んでしまっていた)

●坪田

 企画書は、「喜書く初」

  書いててつまんないものは、やっててつまんない

2004年10月23日

新聞のった!!!!

われらのI cubeが、毎日新聞2004.10.23(土)の夕刊にのりました!!!

http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20041023k0000e040043000c.html

2004年10月22日

平和な日

珍しく、6時前に家についた
ふとんにねっころがりながら、小説(おいしいコーヒーのいれかた)を読み始めた
気づいたら、6冊全部よんでいた

こんな贅沢な日は何年ぶりだろう
たまには休まなきゃねぇ

2004年10月21日

昨日の東大医療政策人材養成講座第3回のノート

今年10月からはじまった東大の医療政策人材養成講座に、僕は通っている。週一回、水曜日にある。
昨日は台風の中、第三回があった。
そのノートを流してみる。


---------

「患者主体の医療」

<本日の論点>
・患者政治活動団体の存在の重要性は?
  「数」は重要?
・団体の、医療政策設定プロセスにおける関与
   かかわる?
   プロに任せる?
   批判する?
   一緒にやる?
・対等に議論できるステークホルダーになるためには?
  他と同等の情報量がもてればいい?
  患者団体の対立を克服すべき? どうすれば克服できる?
  特定の疾患にこだわることから脱却できるか?

<山崎文昭先生>

日本がん患者協議会
…「医療を良くする」という活動を、ガンにこだわらずしている

今朝の新聞
 日本道路公団
  集金業務をファミリーに9割受注させていた

 90年代からそうだが、お金をつかっても、日本経済良くならない…
 これまでのやりかた、お上におまかせ、では、もう解決しない!!

医療もそう。
適応外の薬の多さ…
ガン治療薬は、多剤併用 が基本
世界標準の知識を知っている現場ドクターは、保険で認められていないものもつかってしまう。

(企業の弁)
保険外の薬、世界のスタンダードは、安くて臨床試験する気が起きない

国は、書類だけで通すようになっている
だが、
厚生労働省は、データを集めて、といってくる
→基準がないと、怖くてもっていけない

厚生労働省は、
とにかくもってこい

いろいろ頑張った…

やっと!
委員会できた 適応外を適応化!!

(昔の交渉のとき)
「世界で当たり前のものがどうして使えないのですか?」
(厚生省)
「世界、はいろんな国があるよ。承認された国はあるだろうが、『世界標準』はありえない」
(議員)
「世界ってどんな国なんですか?」「いろんな国があるよ。日本よりレベルの低い国もあるでしょう。」

⇒今回のテーマ 「医療は患者がかえられるか?」

…「医療」を定義しないといけないだろう

患者というのは、素人。
専門家に任せなきゃいけないこともたくさんある…

→「患者さんが満足できる医療」と定義
  そこでなら、患者も口をだせる!!

「自分たちは頑張っているんだから患者さんはだまっていろ」という医者

三権分立が政治にはある。
が、医療提供者、行政、患者、という三者で、患者が弱い
患者も、利用者として、<大きな枠の中>で、議論に参加できるべき

→「緩やかなネットワークづくり」

患者会。対立がある…
ひとつの疾患にお金が集まってしまうとか…

いい医療については、共同できるべき。

行政は、与えられた仕事をこなす能力は、抜群に高い
だが、どういう理念を持って、は、国民が決めるべき
 患者さんが集まって、国民の世論となれば…
  日本のおかしな構造を、みんなで言えれば…

 だからこそ、協力するべき。

… タテワリな患者会 …


いい医療を受けることは患者の権利
 ということは、「義務」も発生するべき
  負担を増やす? 医療レベル下げる? 税金の使い方かえる?
 みんなで日本のこれから、医療のこれからをどうするのかコンセンサスを作るべき

提案中の医療政策
・セカンドオピニオンに診療報酬を
  医者にもインセンティブは提供すべき

医療関係者・行政のプラスにもなる、win-winを求めて行動するべき!!
それが、義務。


<山口建先生>

●静岡がんセンターができるまで● 患者満足度向上のために

医療に関して改善するべきは、
患者さん、ではなく

 市民・行政・医療のプロ

の三者が、緊張感のある協調をするべき

例:疾病管理

1000名の集団
ガン体験者は25名
新規がん患者は4名
2.5名が命を落とす

 この人口構成のなかで、ひとりについて4名くらいが一生懸命頑張る
 それは、10%程度ということ
  「少ない」

一方で…

 男性の二人に一人
 女性の三人に一人
 
 がガンにかかる  これは極めて「大きい」
  →このような大きな声が、医療をかえるのに力があるだろう

静岡、人口は、120万x3くらいの大きさ

…東部には、高度先進病院がなかった 20〜30年間の課題であった
 市民、頑張っていた が、なかなかうまくいかず…

杉山国会議員・石川知事・山口 の三者が集まった

 山口は、国立がんセンターという研究中心の病院は作れた
 が、患者中心の病院をつくりたかった

→集まった役員8人  …7人がタバコを吸っていたり…

『患者の視点の重視』
  がはじめからあった方針
 
 cf)「患者の視点の尊重」が、厚生労働省が21世紀の医療の方針

『コンサルタント』
計画を医療の専門家に任せる必要があった
三菱総研 当時一番といわれていたので頼んだが、当時はまったくだめだった…
足を泥まみれにするような小さなコンサルを3社たのんだ →成功!

医師は山口一人であったが、看護師がはいっていた

八木さん
 計画の概要が流れた時に、小児ガン患者家族であり、骨髄の運動を頑張っていた

 あたまの中でかんがえていることと、現実が違うことを強く感じた!!
 
 小児ガンの三重苦
 ・医療費
 ・毎日通いたいが医療費が…
 ・奥さんが仕事をやめて、収入が半減
   そもそも若夫婦だから収入が少ない

→もともと小児病棟をつくらないという計画だったが、かえた
 市民もびっくり!
   行政は間違いを認めない集団なのに…

患者の視点
 患者さんの学びを重視し、
 患者さんに学ばせていただく  →よろず相談・患者図書館

 「心かよう対話」

Quality Improvement
 「患者・職員に学ぶ」

毎朝三つの会議
 情報共有をしっかりと!


◆まとめ
「患者の視点を重視した医療」の実践のために
 ・住民の声  我々は医療が遅れたところにいる、と120万人が一致した
    …バランスが重要
 ・そこに行政が答え
    …真摯に答えることが重要
 ・医療者が動いた
    …しっかり計画をたてることが重要
  →この三者の緊張関係が重要!!

「患者満足度の向上」のために
 ・医療者の計画・改革
 ・職員意識の向上
 ・患者の声に基づいた、改善
  →アピアランス
    成果が上がっているとはっきり見えることが、大切
    「期限までに」「outcomeを」


<<質問>>

● 公的病院に自分もいる
 理想的に聞こえるが、自己収支は?

→山口
 2年目 人件費もかさんでいる
 たぶん40億が、一般会計からの繰り入れ

●ひとつにまとまると、患者の代表の声はどこに聞けばいい?と将来なるだろう
 政府の審議会のためにも、どうすればまとまるだろう?

→山崎
 横断的に、共通できるのものはないかと考えている
 たとえば患者の権利法、など、興味のある団体だけ集まってネットワークをつくり、そのネットワークで話し合って、共通のコンセンサスをつくり、代表をつくればいいだろう
 全部の代表は、無理

●患者の視点の重視
  国立がんセンターと、静岡がんセンターの違いを知りたい

→山口
 国立、は、研究重視。それが使命
  それは、患者さんに優しくないことがある
  治験が終わったら移動してもらったり…

 静岡は、最後のケアまでやる
  patient oriented = 全人的医療

●年間40〜60億は巨大だろう…
 その赤字はどこまで許されるの?
 静岡がんセンターだけ、どこまで許されるの?

→山口

 静岡には4つの県立病院
 4病院あわせて、120億
 がんセンターは600床

 また、政策医療が中心!
 量子線治療もすればするほど赤字になるが、取り入れた。
  最後は、県民の判断だろう

●患者は、なかなか一筋縄ではいかない…
 患者を重視しすぎて医療者を攻撃しすぎた院長がいた

→山口
 月に2〜3例、非常に厳しいクレームが来る
 しかし、それ以外はすべてパーセンテージはいろいろ…
 しっかり調査を、医師からも患者さんからも、聞く
  患者さんの意見がきびしすぎることは、きちんと言う

●多くの不満の声は、静岡がんセンターの前の医療機関のこともあるだろう
 アクションは起こしている? センターの中でだけ対処している?

→山口
よろず相談に「どうしたもんか」と他院の相談。
一般論としては、医者としての付き合いから…
一例一例ケースを上げて、は、患者さんからの希望がない限りしない

●患者なのか、市民なのか?
 患者は医療を受けるもの。市民は医療費を支払うもの。
  後者の視点が欠けていないか?
  治療を受けるものばかりが税金を使うのに反対はおきるだろう

→山崎
日本国民には、医療をよくしたいというニーズがある
財源は、国民みんなで話し合うべき 話し合う場をつくるべき
政治家が決めるのではなく、国民が決めるべき!

●赤字について
 「治療成績と患者家族の満足度を評価の基準とする」はすばらしいだろう
 だが、診療報酬制度はそれに従っていないだろう
  報酬をどう思っているか?

→山口
患者家族の満足度は極めて当然だろう
だが、今の医療制度ではなかなかうまくいかない…
「良い医療」がそれぞれ違うのが、問題だろう

昔、高度先進医療をしている病院では一点12円にしてほしいと主張したりしたが…

WHOから、総合力で高い評価を日本の医療は受けているのだから、これを日本は育てるべき

ただ、4割負担は、反対。

●資源配分について
 小児病棟
   あの地域は医療過疎。結果美談。だが、政治的誘致という側面も
  東部に誘致するために、他のリソースをくった、といっては、意味がないだろう。

→山口
「政治的にやっては悪いのか?」
地域住民がもとめたということだから、悪いとは思えない

資源の効率的配分
 綺麗な言葉だと思うが、現実にうまくいっている例が日本にあるのか?
いい医療がほしい、と住民が主張したときにこたえることは、義務。

静岡のほかのセンターへの負担、は、一時期あったが、今はがんセンターができたからこそ、他にリソースが回るようになった。

例:静岡医療センターが、ガンの力を削った。

 高度先進医療をいきなり建てた、ら、それをモデルに他がついてきた!!

あえて言えば、静岡県は富裕な県…
 全国には広められないだろう…

しかし、国立がんセンターの半分の建築費、など、努力はしている。
 fullスペックのセンター or 小規模だけれどレベルが高い、という比較もできるだろう

●医療者の生涯学習環境が、日本では乏しい
 大学図書館があるならいいが、病院図書館では最新の本がなかなか手に入らない
 
 メディカルスタッフの生涯学習環境の整備をどう考えているか

→山口
際立って、は残念ながらない
看護師については、認定看護師が中心に勉強会をつくっている
サポートチーム 横断的なテーマ別の他職種チーム医療
 そのなかに新しいものができるだろう

今は、お金をもらって海外にだして勉強させている
 国内にもだしている

●患者代弁者 山口先生自身がしているとおっしゃった?

→山口
代弁者(疾病管理センター)は、病院とは別組織。
病院に対しては言いにくいだろうから。
最初から苦情、は出にくい。よろず「相談」から発展してくる(看護師、MSW)
タイミングをみはからって、患者代弁者として行動させていただきます、と宣言し、記録をとり始める
 医療者をつつく
まとまったら、山口が動く 答える

疾病管理センターは、静岡の組織
 院長と対等
利点は、決着が早いこと
 病院の都合の左右されない

●いい医療、といったとき、病院環境にも左右されるだろう
 だが、純粋に医療的な面もあるだろう
  そのような当たり前の医療は、患者さんには判断してらいにくい
 医療そのもののレベルを上げるための努力はあるか?

→山口
患者の視点の重視 はひとつのポイント
患者がいやだといっても、それは重要なのだとしっかり言えること、大切。

医療レベルをあげることは、医療者の常識
例;
 科を横断した、密室にならないカンファ
 cure とcareの分離
   看護師の権限を上げた
 科の中でのさまざまな議論

 など。

 ⇒●患者になって医療を受けている間に、大切なものが変わってくる
   患者にしっかりとした医療を提供することは、大切
   
  →がん患者になった医療者は、がらりと変わる
   専門職として年月を重ねて、それから患者になると、がらりと変わる
   
   だから、 この調査をした
   患者さん7000人以上の声を聞いて、厚生省の支援をきいて、やった。


<<ディスカッション>>
・患者団体の存在意義
 数 が重要?

→山崎
患者さんが自分で発言し自分で決めるべき
自分たちのこと、として。
それが、国政に反映される。ただそれだけ

●政治家が患者になると医療は変えられる?
 それとも、患者が国会議員になるべき?

→山崎
県会議員・国会議員・国会に請願した団体にアプローチ、などなど頑張った
やり方は、人にきくとかではなく、必要に応じて手当たりしだい頑張ったら、ガンの政治家がいた

●患者会の代表者を大学に送るべき
 社会的活動について、医療従事者は深入りしないとする
 大学で、肩を並べる機会があれば…

→山崎
いい話だとおもうので、あたってみるべき

●患者団体の攻撃性に、学生が宛てられるのが怖い

●攻撃性もある意味大切だが…
 文部科学省の検討会に、売り込んだ
 一年後、わすれたころに、検討会にはいるという問い合わせをいただいた

 そこに行って、両方の委員会から言われた
 「患者団体は怖くって、どうやって近づいていけばいいのかわからない」
 それぞれの団体にいって、話を直接聞いてほしい

 患者の親としてどんな想いがあるのか聞いてほしい
  聖路加で、じっくり聞いてもらえた
 
 怖い団体、怖くない団体、要望にあう団体、など、ある
 「こんな話しをしてほしい」と話し合うことも大切
 怖がっていては、一歩も進めない

→山口   ←「15の患者団体を入れた、考えは?」

患者ひとりひとりがどこまで意見をいってくれるか、不安だった。
だから、班会議にかならず出席してもらった

そうすると、専門家と患者団体が、戦いあう
話し合いの場を、医療者と患者さんとが話し合う場をつくるべき

ある団体が、「初めての機会だ、専門医に言えた」と涙を流して喜んだことも

『まずは、対話を』

●患者家族会
究極の目標は、それがなくなること。
問題がなくなれば、消えるのだから。

→山崎

今のような解釈でいい?

●状態によって、要求が違う
 発症間もない、これか治療、今治療中、治療終了、などなどなど

 まとめるの、たいへん。
 しかし、目標は一緒。
 
 政治組織をつくるべきではない
 しかし、連絡協議会的場所はつくるべき 患者の声をだす必要はある

●政治的な意味合いで、患者団体は必要ないと思う
 いろんな団体が集まって政治的な意味、はあるだろう
 各団体が、政治的な意味を持つことは重要でない
 
→山崎
「政治結社」
そのような形はおかしいだろう
しかし、いろいろなところと仲良くしましょう
政治、には悪いイメージがあるが、ひとがあつめれば政治はおこる

同じ問題に対しては集まって、よくしたいなというひとが集まらないと。
共通できる部分は、タテワリでなく横割りでいこう

数が集まらないと、変わらない
それは、いいこと。
一部の政治家だけで動かすのは、おかしい


患者の意見が入れば、政治は透明化する
ばらばらであった、患者。
文句しか言わない、という患者はだめだろう


●日本は間接民主主義
中医協 とか、正当な手続きが必要
正当性を持つためには、政治家になるべき。

→山崎
アンケートをおくるとか、いろいろできるだろう

●中医協の立場から
 たしかに、法律上、事実だろう
 しかし、山崎さんのいうことは正しいだろう

 ひとつの声になかなかなりにくいのはあるだろう
 だから、いろいろなところに声をぶつけていくのは重要だろう
 
 法律を改正して、推薦しうる団体まで成長すればいいだろう
 そして、いい意見は、中医協も取り込みたい
 
 <現在の枠組みでできること>として、山崎さんの動きを前に進めてほしい

●<事例>
 クローン病・潰瘍性大腸炎の患者団体
 政治的活動の有無の議論で、ばらばらになった
  しかし、患者も一応生活者
  署名、ビラ、など、家族がやめてくれといってきたりする
   日本人の政治へのアレルギー体質も考える必要ある

●「ガンにかかった医療者の治療はがらりとかわる」
 患者会にいけるのは、ある意味強者
 弱者が、言える環境が本当にあるのか。
 
 患者とのコミュニケーションという、非常に時間がかかることを、医者ができるのか。
 ガンにかかった先生の、効果的な指導を聞きたい

●山崎提案。これは、医者も同じこと感じている。製薬会社も同じこと考えている。
 しかし、攻撃しあっている。 →「怖い」
 製薬会社は、患者に動いてほしいという
   医者がいっても行政は動かない 患者がいうと、動く
 患者が協力することで政府は動かせる!
 
 山崎さん自身のポジショニングを考えられたら…
  もっとうまく動けるのでないだろうか

→山口
今日は講師の立場できているから、こわもて。
しかし、この場所では自分の主張を貫かせてもらった

・「マーチ(行進)」
 ガンの研究者と患者団体と病院関係者が、議論を重ね、要求した
 アメリカでは。

・がん治療学会などある
「がん患者団体」も将来はあるべき

専門の医療従事者をいれて、議論の場をつくることが、将来のひとつの目標になるのではないか

患者さんが政治団体を作れるかどうかは、実現可能なのかどうか、疑問


→山崎
例:CT買うときに、どっちの会社のをかうのかなんて、答えられない
ただ、患者の視点については患者が答えられる。ただそれだけ。

患者団体をつくって、そこから政治家をだそう、でなく、同じ願いを持つ人があつまって、それができている人を応援しよう、と思っているだけ。

これから苦労が大きいだろう、とは思う。
しかし、日本の医療をどうするか、広い視点にたって、世界の中の日本として考えるべきではないか

「この程度の国民にはこの程度の政治」といって批判がおきたことがあった
が、
「この程度の国民にはこの程度の医療」とおもう
いまの医療が落ちぶれているのは自分たちのせいだろうと、患者さんも自立して、行動するべきだろう
  「自分のことは自分でしましょう」「あんまり甘えないでください」

道のりは長いかもだが、そのためにお手伝いできれば…

2004年10月20日

救急とホームレス

今週は救急実習。救急の現場には、いろんな現象が起きている。

今日は、救急車実習だった。東大や後楽園の周りが、ぼくがお邪魔した消防署の管轄だった。ラクーアのそばを通ったりするから、遊びてぇ、と考えている自分がいた(誰かそのうちいっしょに行って〜)。救急隊員と話しをしたのは初めてだったのだけど、軍隊的、でも親切であったかい、そんな雰囲気、なんとなく好きになった。

しかし、救急車は酔いますね…。プライバシーの保護とかあるからだろうけれど、カーテンを閉めていて外はあんまり見えない。で、横揺れが激しい…。車を追い越すことゆるされるといっても、混んでいる都会、なかなか追い越せず、追い越せても無理に間をぬわざるを得なくて、気持ち悪い。
そんな救急車が、本郷では平均すると24時間でだいたい10回の出動があるらしい。

けれど、今日はそんなに出動は体験できなかった、
というのは、結核疑いのホームレスの方を運んだからだった。

「胸が痛い」「俺は結核なんだ」と文京区の福祉窓口に行って騒いでいたので救急車が呼ばれたのだ。本当に結核だったら、と、救急隊員が気を利かせてくれて(結核は空気感染するのだ)、ぼくは消防署に戻された。そのあと、ずーっと、待たされた…

結核を受け入れてくれる病院は、ほとんどない。清瀬のほうとかに送られることになってしまう。こういう患者は、救急車泣かせになる。また、結核患者を運ぶと、車内を消毒しなければならない。そしてその消毒で1〜2時間、救急車が使えなくなるそうなのだ…

今回の件は、おそらく、詐病だろう。病院に連れて行って結核だと調べる検査をしてもできなかったらしい。台風が近づいていて、帰る家のない男性が、何とか入院してしのぎたいと騒いだようだ。

二点、改めて気になった。

救急隊員は、危険の中にいるんだなと。
そして、医療従事者は危険の中にいるんだなと。
知識や予防というさまざまな準備はしているけれど、病気という危険の中に飛び込まなきゃいけない職業だ。
こわい。そう思った。

もうひとつ。
ホームレスの問題は、難しい。ただいえるのは、救急車という社会資源が、このような形で浪費されるのはとてもばかばかしいということ。彼らを捨てろというのではない。何か、彼らを拾う変わる何かがあればいいと思う…
台風が近づいているため非常事態宣言がだされ、消防署内はとてもあわただしい。町にもさまざまな危険がある。そんな中、貴重な救急車が活動を停止するのは、町にとってとても危険。
これは、きちんとした受け皿や流れが作れてないから起きる。
どうせ、どうにかしなければいけない問題なのだ。法治国家である日本は、彼らを見捨てることはできない。ならば、救急という貴重な資源に彼らが向かう前に、きちんと彼らを救う何かを用意できないのだろうか。
お金を削るだけでは、結局どこかに負荷がかかる。適切にお金を使ってしまえば、余計な負荷を取り除けるはず。


同じような事例が、隣の消防署でもあった。
おそらく、ほかにもたくさん起きているのだろう。
都会の貴重な救急能力が、ムダに消費されている…

2004年10月19日

マスコミって…

今日も25時帰りなちゅうです…
あしたは救急車に乗って、東大周辺を動く予定です。

先日、慈恵医大の例の医療事故の問題が、放映されたそうですね。
僕はその番組は見る余力がなく見ていなかったのですが、知り合いに慈恵の財務部長がいたので少し話を聞きました。

慈恵、あれからすごい努力をしているそうですね。
で、取材班も、あのあとの慈恵のさまざまな会議に、みっちり一年間はいって、取材していたそうです。しかし、結局ふたを開けてみたら、当時の手術室の密室性にのみ、ライトを当てていた…

これでは、慈恵にくる患者はますますへるだろうとぼやいていました。
いったい、かれらは一年間なにを見ていたんだ、とぼやいていました。

こういったことが積み重なって、国民の医療不信は形成されているのだろうな、と感じました。

せめて、取材されたものの権利として、放映する前の映像は見せてほしいものです… 「報道の自由」とマスコミは言うけれど、スポンサーの顔色を伺って番組を作るのに、取材された人たちは人権を無視した単なる材料、と利用して終えるのは、単なる善意の踏みにじりであり、弱いものいじめでしかないのではないかな、と思いました。

2004年10月14日

精神障害と社会構造

精神障害を持つ友人が、犯罪を犯してしまった。
実刑を免れることは、できないだろう。
今日、久々に会ってきた。
ごめんね、と繰り返すやつを見て、いろいろ感じた。

  ◇◆◇◆◇

俺は、そいつを支えることはできなかった。気付くこともできていなかった。
問題がありそうだとなんとなく感じてはいたけれど、距離も遠く、俺も忙しく、日々の生活に紛れてしまっていた。

精神病患者は、閉じ込めておけと多くのひとはいう。
何をするか分からなくて、怖いからだ。
既存の、暗黙の了解とされるようなルールを理解できず、または理解できなくなって壊す存在ということもある。

そうかもしれない。
たしかに、そうなんだろう。
しかし、そうならないための努力を、社会はできているのか。


個人が病人を支えきることはできない。
だからこそ、病院があり、保険がある。
介護は、嫁という個人の努力で行えという社会の圧力はやっと減ってきた。
小児は、母親の努力で行えという圧力が、まだつよい。
そして精神病や精神障害については、社会のガンとして見られているのが現状であろう。

精神障害は、さまざまな社会的外圧で起きていることが多いはずだ。
なのに、それの解決は、個人の努力で行わなければならない。
できるか、ってんだ!!

人間社会はほんとうに進化しているのだろうか。
人間という種は、言葉を手に入れた。経験を短時間で個体の間で、グループで共有化するすべを手に入れた。それが、ここまで人間がのし上がれた理由だ。
しかし現在、世代をつなぐ鎖が壊れ、経験が上から下に伝わらなくなってきた。
悪影響が、さまざまなところにでてきている。
こころの問題も、そのひとつだろう。

精神障害が発生するまでには幾重もの過程が必要なはず。それらを防いだり、軽くしたりすることは、できるはず…
障害がおきてからも、多方面からの解決が必要。個人がそれらの知識とすべを手に入れて解決するのは、非常に難しい。
人間という種として能力を、最大限に利用することはできないのか。
個人の努力でではなく、集団の経験の蓄積で、対処できる構造はできないのか。
社会のシステムで、問題の解決や軽減はできないのか。
百獣の「神」というプライドがあるのなら。

精神病患者や精神障害者を隔離すれば問題が解決するわけでもないだろう。
障害を受けやすくサポートしにくい世の中になっていると思われるからだ。
また、そのような人たちを隔離し、生産の場から切り離すことが、社会にとっての本当のプラスなのか。社会のお荷物としてただ飯を食わせる余裕が、今あるのか。
彼らにも、生産の輪の中に入ってきてもらわなければいけないはずだ。


また、精神障害は病院にまわされる、対処できないことも付記しておく。
医学的にはなおらないし、今の構造の病院という現場では、対処しきることは難しい。
実際友人は、自傷行為を病院でしてしまい、出入り禁止になっていたらしい…
頭にくるが、しょうがないとも同時に思う。


弱者は、とことん弱者にされていく。
刑務所で、レイプもされたらしい。
睡眠薬で朦朧としているところを、看守に襲われたそうだ。
幼児退行もしばらくしていたので、本当なのだろう。密室なので、証拠も何もないし、犯罪者であり精神障害者であるから説得力もないが。

あいつとは、もうすぐしばらく会えなくなる。
7年か、9年か…
壊れていく友人に、俺は何もできない。

2004年10月13日

女性の職場

今日の病棟実習では手術室に入った。
患者さんと看護師さんたちが女性なのはまあふつうだが、
今日の医者(執刀医・第一助手・第二助手)もすべて女
性だった。麻酔科医は男性だったが、これからの病院は
ほんとに女性だらけになるのだなあ、と感じた。

私立の医学部は、女性は男よりもずうっと成績が良くな
いと、合格させないらしいです。そうしないと、女性が
9割になってしまうから…
実際、地方の国立医学部は、女性がほとんどになってき
ているらしい。病院は女性の職場になる日は、近いのか
もしれない。