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2004年11月28日

鍼灸初体験♪

ぼくらI-cubeの企画、Your Experienceで、鍼灸・操体師の金子芳幸先生にきていただきました。そこで鍼灸初体験をしたのですが、とてもとても面白かったです!

つくづく、西洋医学って乱暴だと思うんですよね…
外科的には、切り取ったり、くっつけたり、変形させたりする。
内科的にも、薬とかで体内の動きをぶん殴って方向を捻じ曲げる。

対して東洋医学って、ぶん殴るのでなくて、背中を押し、くすぐりほぐし、流れを作る。
おもしろそうだなあ。そう思いながらも、なかなか手を出せていませんでした。

僕とか、全身不健康体なんです。けど、西洋医学的にはどうしようもない。
過去の両足捻挫のせいで足首動かないし歩き方はおかしいし、
肩こりで血行動態が悪いのか、交感神経が刺激されすぎなのか、手はいつもしびれて汗をかいている。
内臓も調子が悪くて、いつも舌が荒れています。

な状態で、鍼灸初体験をとても楽しみにしていたのですが、

…予想以上でした。

9年前にぶっ壊してからまともに伸ばせなくなっていた両足首が、久々に伸びました。
腕に針を打ったら、そこの筋肉が動かしている手の部分が、冷や汗をかかなくな
りました。久々にさらさらしている自分の指を触った気がしました。
夜の寝つきも良かったし♪(試験勉強のために4時おきでしたが:汗)

やっぱり鍼灸は効くんだなあ、と自分の体で実感できた、いい日でした☆

ちょっと高いけれど、むちゃしすぎる自分の体のメンテナンスのために、
月に2回ほどは針をうとうと思いました。
自分の体にうってもらえれば、その技も覚えられるだろうし♪

2004年11月25日

東大ノート(医学教育)

かなり、不完全燃焼な講義でした…
まあ、おいらが医学教育について口を開いたら爆弾発言多すぎるから、市村さんも俺を指名しなかったのかもな…

---------

1124 医学教育

●Inui先生

医学教育の中で、プロフェショナリズムを教育しているか、調査した
 コースとして講義しているところはすくなかったが、
  講義の一環としてプロフェッションを教えているところはあった

これを教えることが必要要件とされている

プロとしての属性を測定するという分野でも…
すばらしい調査結果が!
 メディカルスクール学生中の行動で
 医療過誤訴訟をうけるかどうかを予測できる!

メディカルスクール時代に教授や学生とうまくコミュニケーションが取れないのであれば、医師になってもコミュニケーションはとれない
それが、訴訟につながる

アメリカで、専門医となるための専門機関がある
生涯学習をそのようなかたちで推進している

プロフェッショナルの価値観の推進も行っている

なぜ盛んにプロフェッショナリズムが取り扱われているのか?

これまではBiomedicalの医師が、癒す人としての位置を独占してきた
が、代替医療が、癒しの役割の一部を担うようになってきた

過去に、生物医学の分野は、技術者集団のギルド。制限があった
が、ナースの役割のように、医師による独占分野ではなくなってきた

社会医学の分野 生物医学が公益を担っていた
サービスを社会のために提供していると思われている

が、多くの人がはらうコストが高くなってきている
医師にそれだけお金をつぎ込むことに疑問が起きてきている

科学の繁栄
技術の繁栄
しかし、だからこその危険
ひととの関係という医学の基本も忘れてはいけない

専門的職業である医師
特別な高いステータスを求めている

しかし、
「プロフェッショナル」
は高いステータスを必ずしも意味していない
「対価を得る」という意味を持つだけだった時代もある

50年前は、
 高い教育水準・規制が少ない
 しかし、同業者で規制がある
という時代があった

最近は、分野に優れているというだけでプロフェッショナルと呼ばれるようになってきた

プロフェッショナルの意味が価値が、下がってきている
例)プロのペンキ屋・水道工などなど…

医学の内部でもプロについて議論されている
 知識・技能(コミュニケーションなど)・態度(他者を尊敬するなど)・献身的な態度(現場を離れても、公害などなど健康を向上させるための行動をする)

様々な調査
だが、なぜ見解がにてるのか?
目指しているもの(倫理)が似ているからでは?


医学の分野では、科学者として 「真実」に高い重要性を置く
→EBM の重要視

しかし、それは理想
 現実には、uncertainty
 確率論の数字はでる。統計的調査によって。しかし、
 「自分の場合はどうなんでしょう?」とひとりの患者さんに言われたとき、
 やはり不確実
  AのほうがBより85%の確率でいいとしても、
  その患者が85%にはいるか15%に入るか分からない

現実には不確実性に悩んでいる。
なんとかバランスをとろうと苦労している

メディカルスクールで、
理想を教えながらも、現実とのバランスをなんとかとろうとしている
その不一致のなか、どのような教育をすればよいのか

状況についての調査
あまり良い結果が得られていないと出てきた…
高い意思ではいってきても、テストに受かるという最小限のことしか考えなくなる

オープンな、人助けをしたい、という考え方があっても、
教育を受けるうちに、冷淡な考え方に変わっていく

一生懸命ノートを最初はとっていても、
最後は、教師の態度・言動を見ている
現実とリアルとの間の隠されたカリキュラムを受けている

いくつかのメディカルスクールにて。
入学当時は利他的であっても、卒業時はシニカルに。
理想と現実が違うことをしって、そう変わっていく。

そこで、北米ではプロの価値観について大きく研究されている!
どのようにすれば冷笑的にならないのか。

できること。
学生に「どう感じたのか」問いかけること
 その答えに耳を傾ける
 議論をする

われわれの観点と、学生の観点は違うかもしれない
 それを、議論する

思慮深さも必要
患者と話すので5分しかとれない
しかし学生がこれをどのように捕らえるのか、きちんと認識しないといけない

二つの格言
「危害を及ぼすな」
「沈黙をするな」
  人類学者によると、教えていることと違うことをしてしまうと
  沈黙してしまうという研究。
  たとえば患者と話している時間が短いことの説明をしていない

 こんなとき、きちんと説明しなければいけない!

患者さんとのコミュニケーションについての取り組み
 教師・患者・学生がそろったなかで、患者さんの意見も
 交えて議論をしたり

プロとい価値観を、
 学生もわれわれも持つための、努力


◆質問◆

●10数年前のアメリカの経験から。
アメリカの医師は非常にお金持ち。

保険に入っていない、非常にむずかしい手術を、医師はやらなかった
レジデントがやっていた

これは大問題!
お金と権力と尊敬を、一緒にはとれないという日本の文化
アメリカではその三つをとれる変な国
そんな中で、こんなことしても変なことになる

→同意する!
 貪欲・物欲 と 利他的、を対比させたのはその現実があるため。

 しかしすべてのDrではない
 プライマリーケア医はそうではない
 
 外科的Drは、高い収入が上位10%のみ。
 患者とコミュニケーションをとるDrの収入は少ない
 コミュニケーション技術に対価が払われないのが問題である

●日本では医学教育は地位が低い
理由:評価が難しい!

臨床であれば、症例数・術後評価
研究であれば、ペーパー

アメリカでは、どのように教師を評価している?
 教育専任の人員はいるのか?

→学生レポート、研修医レポートが、もっとも良い測定法だと思う
 測定方法の検証も行われている
  同僚の教師による評価と、上の二つを比較した
  その結果、三つは相関関係が高かった

 このような測定・評価を行っている大学では、評価の記録と
 科学的測定を行っている
 
 教師・臨床医、などの道の中で、
 効果的な仕事をしているのか?
 教育に使う材料も、評価されたものを使うようになってきている

 www.aamc.orgでも、教材について、教師に無料で提供されている


●西野先生 (亀田)

医学教育
 …卒後教育について話す

(略歴)
徳島大学 医局制度8年間 卒後研修
メイヨー 神経内科

向こうで大切なもの 「SELF」

strucured
equal
l
free

亀田
 87年からの卒後教育の歴史
 
<アメリカ式卒後研修の導入>

・アメリカ人指導医の導入
・アメリカで研修を受けた日本人指導医
・研修医の海外派遣

アメリカ人指導医導入の功罪

長: 教育専任の存在(医療ができないから)
   グローバルスタンダード
   指導医・プロとしてのロールモデル
   アメリカ留学希望者のメンター
   
短: インパクトが研修医に限定
   コストがかかる

しかし、思わぬ効果

 92年からアメリカ人医師を導入したら、研修応募者の増加!!

アメリカで研修を受けた日本人医師

+ (アメリカ人と同じ)
− (アメリカ人と同じ)
  日本育ちの医師からの排斥
    …アメリカ帰りの多くの医師は実力を発揮していない

研修医の留学
 若い医者は感性が豊かなので、ほうりだすとインパクトが


「アメリカ式研修導入はプロとしての医師育成に役立つか?」

効果はあるが、限界もある
工夫が必要

人づくりには時間を要する!!!!
  構造・研修の授けること


◆質問◆

●日本では研修医が過労で死亡
 遺族が勝った
 どちらも経験した西田先生からみて、アメリカでの対策は?
 
→過労度については、日米あまり差はない
 が、アメリカのほうがはやく手を打った
 
 週80時間までという制限(40時間でなく!)
  それまで110時間働いていた

 亀田でも、現実には110時間くらい働いていると思う

●米国人医師の専門は?

→心臓血管・感染症・家庭医

●どんな観点で選んだ?

→応募があれば、とる

●排斥
 アメリカに行くこと事態がバイアスになると思うが。
 向こうでの教育が原因?
 具体的に何が合わなかった?

→個人の要素もある
 日本とアメリカでは治療アプローチが全然違う→関係悪くなる

●医局制度でも起きている問題なのか?

→そうだろう

●卒後研修でカンボジアに1ヶ月?
 プライマリケアもできない医者をおくっていいの?

→見学だけです

●日本の僻地に送っては?

●卒後研修が終わったあと、残らないだろう?
 亀田をでた先生いろいろ動いているだろう

→希望者は残る
 全員は残らない

 動くことは、いいことだ。


◆北村聖 (東大)

(プリント充実)

今、医学教育は大きく改革が進んでいる

<一番かけているもの>

「個人で考えることをしていない」
「教えられたことを吸収しているだけ」


◆質問

●患者さんを多様に診る視点がない
 ナラティブを医学教育にも
  被害者や患者団体をいれることもしてきているが
  患者全体像を学ぶ機会はこれから増えるのか

→たとば肝硬変などでも、個別性が必要

「最高の医療を」はまちがえ
「個々の患者に最適な医療を」が正しい

EBMを利用して、個人に対して対応していかないと

●最低限の知識を得てもらうために
 6年より多い時間を与えることは考えているか?

→8年10年にしたら…は研修の義務化がそのようなもの
 ただ、手を動かしながらでしか学べないものをかくじゅうかした

●教えれるひとはどれだけいるのか

→各大学が、一番熱意を持っている

●朝8時から一時間カンファレンスでて、4時までなんにもなかった
 しかも、行ってみたら講義がなかった…
 研究と臨床とでみなさんお忙しいので、なかなか教えてもらえない
 どうしたら教育の比重を上げられる?
 
→5年生は、ベッドサイドで教育を受ける
 教えるほうとしては、次から次へと学生がくる

 課題の適正化をチェックして、フリーな時間を多くすればいいのだけれど、
 システマティックでないから「ほっとかれた」になる

●理科3類の廃止をすべき!
 教養課程であれだけ遊ぶ、2年間何もしない
 これをなおせば東大はとてもよくなるだろう!

→理3は、対して努力しなくても医学部に入れる
 教養の2年間は、いかにうまく、やる気なくして潜り抜けていくか、だ。
 
 だが逆に、点数にきゅうきゅうとしているのも…

 教養学部改革
 理3は点数が悪いと落ちるシステムにした

 →した3人は落ちるシステムにした


◇偏差値高すぎる…


◆市村

卒前と卒後がオーバーラップして無駄なところがあるだろう
韓国より遅れている


●「医学教育のデザイン」
 文部科学省も、医療の専門家でもない
 足かせが…
 
 <<医学教育省>>を作ってもいいのではないか?

●産業界の部分でも、一般的にあると思う
 医学教育省だけつくってもいいのか?
 
 文部科学省と厚生労働省の連携があるべきでは?
 経済産業省も連携していくべきだと思う

●その考えは非常に良く分かる
 逆に、かんじゃさんの人権意識が高い
 学生が注射したくても、たいてい断られる
 
 ライセンスのありなしで、やれることが明らかに違う
 
 省庁が一元化することは…
 いずれにせよ、連絡をよくすることは大賛成

◆市村

 網と方法を覚えるべし
 
 …アメリカの医学教育では、責任をもって学生がかなりできる
  考えてできる
  
 日本では責任の問題が…
 能動的に動けない

 網を持たされてもなんのためにつかうのかわからない!!!

 生涯教育の姿勢を在学中に身につけられない
 
 
●医療の教育
 患者の権利のことは教えられている(ヘルシンキ宣言など)

 治験にエントリーされる患者さんから、相談される
  エントリーするときに、医師の言葉がめちゃくちゃ

◆北村

 医師国家試験委員
 医療倫理の問題は出ている
 が、情けない…
 
 安楽死を扱っているのは、以下の森鴎外の小説のどれか?

  …かなり問題

 講習会を聞かないと、臨床試験はできないことになっている
 若い先生はむしろ慎重すぎる

◆Inui

→インフォームドコンセントのあり方の問題
 理想と現実の違い
 
 これがおすすめです、と Drが説得するという傾向
 学生時代にICをならっても、それは違うと思ってします
 
 教授陣は時間がないので説得に走るが、
 学生は、ICの重要性をわかっている
 学生がICをするという方法もあるだろう


◇医学教育における網と方法の選び方を間違えていないか?
 注射する、とかの「お医者さんごっこ」をしたがるのは、問題があると思う

2004年11月23日

ひとりということ

先日、ひさびさにもう誰も住んでいない、前の実家に帰った。ちょっとぼーっとして、久々のひとりきりを楽しんだ。なんかすごく、ほっとした。

6年くらい前に今住んでいる家に越してきて、基本的に一人暮らししてきた。兄弟と同居してたり、同棲していたりなんて期間もあったが、また2年くらい前からネコ二匹と暮らしているが、基本的にはひとりぐらし。そんななか、あまりにろくでもない生活をしているおいらを心配して、弟が高校生になったのをきっかけに、引っ越してきた。
生活が、マジでらくになった!
帰ってくると干された布団がベッドにのっているし、洗濯物も綺麗にたたまれて引き出しに収まっている生活! ぼーっとしているとおいしいものが並べられる毎日!

…けれど一人の空間は、やっぱり気持ちがいいんだなぁ。
人間てなあぜいたくなもんです。


けれどひとはだの恋しさはきえないものだね。

2004年11月19日

東大HSP第6回ノート(医療の評価システム)

最近日記をサボっていました…
おとといのノートをアップしてみます。

--------
1117 病院と医師の質の評価

主な論点
・質の評価の目的
・だれが、なにを、どのように?
・国民の選択の方法は?
・開示方法は?

<< 長谷川先生 >>

4つのテーマのひとつが、「病院管理」

実習「選びます! 病院選びの本」

 立場によって、知りたい情報は違うはず
 「一般的な評価」はありえない


質問「病院の何を評価する?」

・心臓外科の評価を聞く
・人工関節を入れるときの感染症が2.5% それが病院によってどう違うのか?
・「これだけできる」ではなくて「有害事象」「安全と質」を聞きたい
・標榜科目だけではむずかしいだろう
・器用さ  手術の件数

・三宅
  ハードや、評価しやすいもので評価してきた
  が、本当であれば結果で見るべき
  なので、プロセス、数を測ろうとしている
  
  それが、点数化されれば…
  診断がついたら、どこに行けばいいのか、という判断材料がほしい

・朝日新聞
  どんな医師、どんな実績、が患者の立場からはまったく分からない
  「自分の病気を治せる先生がいるのかどうか」
  をかなえたかった

・亀田先生  経営者として
  評価を小さく捕らえてはいけない
  どんな評価をなんのために使うのか、を明確にしないと

具体的な疾患を、のとき、具体的な指標はあるのか?

・院内感染の率
 IVHの感染の率とか 知りたい (プロの意見)

・患者本をつくる立場から
 骨髄腫であれば、それぞれのDrの経験
 しかしその情報は現存しない


…結局立場によって方針が違う

われわれは、「結果」がきになるの?「プロセス」が気になるの?

この数年間で、いろいろなランキング本がでた
プロの評価もいくつかある


病院を巡るステーキホルダー 

(→論点整理用スライド資料へ)

医療の質の概念も、固まっていない
 満足だけで評価しているころもあった
 
 長谷川は、「安全・良質・満足」そこからの<信頼>


●質問

●評価フォーマット
 患者さんは、マスメディアや本の影響をもっとも受ける
 こういった本について、専門家としてどう考えているのかしりたい

→自分は今日はアシスタント
 もう少し絞ってほしい

●手間のかけ方に、差が相当ある
 血液型占いに近いような、患者さんに迷惑なものもある

→患者さんは、細かい情報がほしい

●研究者として指標を開発しているが、
 その指標は開発されるべきだと思っている?
 
→作った人の立場によるだろう
 自分が作ったものは、評価機構のものだから、グループ内でとどめている

<< 埴岡先生 >> 客観的指標とはなにか?

かなりミクロにやるべきである

「患者の選択の視点」が重要
そこに役に立たなければ、役に立たないものであろう

具体例:急性骨髄性白血病

「どこにいけばいい?」「どうやってえらべばいい?」

…どこも同じ?
 なかなか分かりにくい情報ばかり…

「どこの成績がいいですか?」
⇒「はい、お教えしましょう
  個別にあなたについての成功率はわかりませんが」

例:全米骨髄バンクの病院別成績係数

 …病院によって、かなり違かった
 
病院は4ゾーンに分類できる

 症例多くてよい
 少なくてよい
 少なくて悪い   ⇒「行ってはいけない」
 Big & Bad player ⇒「やらせてはいけない!!」

 …質が変わればよくなるのでは?

 しかし! 個別の病気では、
  ランキング本によって、評価がぜんぜん違う!


 患者は、「一般の病気」にはかからない
  「個別の病気」にかかる


で、日本では?
病院別の骨髄移植件数も分からなかった
「そんなもの出したらたいへんなことになる」とDr思っていたが、
出してみたら当たり前に。
  学会重鎮は怖がっていたが、アンケートしてみたらOKだった

ただ、4件とか3件とかしていないところで、統計的に意味はある?
…下手にやるより、施設に集めたほうがいいのでは?

   BBpleyerもいるが

 退場させないといけない!!
 
 数だけで評価していいのか? 質を評価しなければいけないのではないか?

例2)肺がん
 やはり違いがあるようだ

 「先頭集団をつくって、みなが追いつこうと努力する」
 ような状況が必要では?

 下のグループの底上げをすることで、数万人が助かるのでは?


計測と開示
 8割はOK 2割は強烈な反発
 
(理由)
 意味のない数字
 患者選択を生む
 特定の病院へ集中
   などなど…


埴岡  技術・満足・機能 でやった
 が、連関が全然なかった…

技術と患者満足は相関しない!!
 優しくて、腕の悪い病院に患者さんはいきがち!

 結果がなんぼ!!!

何が医療の質を「保障」するのか?
外形でなく、実質で評価しないと


で、ランキング本
 具体的な患者さんには役に立つのか?


理想のランキング

 疾病別
 4つの軸
 アウトカム重視  などなど

患者がプッシュし、
 誰かが編集し
  患者に届ける、という役割が必要だろう


  ☆医療を動かす!!
  
    理想の病院ランキングプロジェクトを ここで!


質問

●ナショナルセンターは、ものすごくお金が投じられた
 みんなだまされている
 が、虎ノ門に、がんセンターから、
  腎臓・呼吸器、などなどが悪いものが、うちでは処理できないと
  みんな流されてくる
 患者選択をしている

→ターミナルケア
 などなどをきちんと評価しないと
 総合センターを併設しているかどうかなど、評価すべきだと思う

 4000人のDrに聞いてみても、がんセンターがいいと言っていた
 とくに理由はないだろうが

●アメリカの例は、質はどう評価した?

→症例ごとにオッズ(リスクで)をつけた

●気をつけるべき
 大きなセンターは、悪い症例が集まる傾向あるから、気をつけないと
 
 あと、症例が少ないと、どうしても統計が取れないので、優劣いえない

→症例を集めてしまえば、統計が取れないような状況はなくなるのでは?


<< 亀田先生 >>

医療者の立場からのコメント

3日前、瀬戸山先生から、このコースは非常に大変だと聞いていた

・評価本
  何番になるのかも、何をもって評価されるのかも、まったく分からない

 初期にアンケートだけ、ということもあった
 アンケートを出すと、のられちゃう
 
 答えないことがあった
 そうすると、当然載らなかった
 そしたら、銀行から電話が来た…
  なにがあっても、アンケートに答えなければいけない現状

現実に、病院全体としてデータをどこまでつかんでいるのか?

亀田の例
 指標にしたがって記入している
 が、レトロスペクティブにデータを評価できる病院はひとつもない
 データウェアハウス、統一していかないと
 それにそって、自分たちもデータを集めたい


評価
 学会レベル 医師 「専門医」すでにさまざまな評価がされている

 しかし、制度とまったく連携していない
 
 いらない規制はたくさんあるのに、必要な規制がない!
 
 なぜか
 医療者に都合のいい指標であったからだ
 
例:情報公開と言いながら…
 誇大広告は、病院でなくても別に犯罪。
 なのに、麻酔科医が一人もいなくても手術できてしまう日本
 NICUなくても異常分娩できちゃう日本
 
 臨床していなくても、開業できてしまう

 研修医マッチング
   大学の状況と市中病院の状況が一変した
  制度と結びつけば、大きくかわる!!!
  
  未熟であっても、急速に変わりうる!

学会の評価
 いろいろ文句はあるが、
 安全性を考えたとき、
 専門医がいなければ、危ない!
 
まとめ
 そういった構造の部分、きちんとすべきでは
 学会の認めた専門医
 利用すべき!
 
  アウトカムは、どうせきちんとしたものはとれない
  まずは構造からだ

医療評価機構も、プロバイダーからうまれたもの
日本の風土にあったものになっているはず

主役を入れ替えて一から考えるはず

評価システム
 いろいろ病院の中で行っている

医療機関と患者様が、同じ方向を向くべき
win-winの関係であるべき

自分、二日間コーチングの研修を受けた
 亀田ではコーチングを導入している
 モチベーションが下がれば、患者様に迷惑がかかる!


評価本
 減点法はやめてほしい
   病院のモチベーションがさがる
 評価は成長のためにある
   病院の成長は、社会にとっていいものになる
 加点法のような形を入れて、切磋琢磨ができれば。

→スライド資料へ

DPC
 データ収集と比較の鍵にこれからなりうる
 まだまだ未熟ではあるが

社会の成長のための評価にしてほしい


1117 ディスカッション

●埴岡へ
 病院という箱
 医師個人のスキル
  それらをどういう基準で判断できるか
  安全や質を測ることが必要
  どう質を?

→(埴岡)
 専門医制度、大切だと思うが、悲観的
 内部事情があるから 
 
 例 癌の専門医 郵送のテスト
  症例数も制限なし
  質を高めることができていない

 「その制度にしたら私は専門医をとれない」
 「救済します」
 というやり取りが…
 
 今の学会のリーダーシップと 医師の質では無理だろう

→(長谷川)
 学会は、いままで研究発表の場だった
 しかし、その領域における社会的責任を持ちつつある
 
 これから専門医は見直されると思う

 アメリカでは、医師が病院に所属していないから
 なかなか質を測るのが難しい
  しかし、術後のケアは病院
  二つを分けるためには、かなりのボリュームが必要
 
 たとえば、ある病院は300人が複数の病院をまたがっていたし

 でも、日本の場合は病院で判断していいのでは?


●名医を評価してくれ、といわれる
 世間にある名医本はどうなの?

→埴岡
  たとえば、骨髄移植
  患者団体と付き合いがあると、かなり紹介がおこなわれがち
  それは、よくもわるくもある
  進めている人が対して根拠がなかったりする
  結果も実績も分からない

→長谷川
  自分は否定的
  今は、チームで医療ができるのだ
   医師だけの評判は危険
  個人をどう評価するのは、なかなか難しい
  医師と患者には、相性がある

→亀田
  医療は一人でやる時代ではない
  科別・疾患別データが究極のデータになるだろう
  病院、というよりもその二つ、DPCの成績、がいいだろう

●広告の規制
  PRなどができるようになったら、医師病院はどう対応する?

●評価を分かりやすくして、患者さんにも分かりやすくすべきでは?

→埴岡
 患者団体も、自分たちでアンケートをとるなど努力するべき
 ランキング本についても読者が努力するべき
 データ集積・加工機能
   重要になるはず
 上からランキングを出しても、もっと深い情報にするための
 コミュニケーションが。
  win-winはそこから生まれる

→亀田
 どんなデータを患者様にだせばいいのか?
 参加型にするためには
 読み取れるかは別として 生データが重要
 患者様にがんばっていただくことが大切
 
 今、フォーマなどで見れたり書き込めたり、としている
 それをどう利用できるかは患者様の問題
 
 日本は、極端に中央集権化されているから、本来はデータは集まりやすい

 
 忙しい中データを集めているのに、活用されないデータ
 なんで開示しないの?
 「そんなことしたらたいへんだ」という
 だったらとらなきゃいいじゃん!
 
 あるデータを、主役の視点でどう使うか、
 考えるのはすぐにでも始められるだろう

●患者団体がもっと加工していくべきだという話があったが、
 患者団体でそのような活動は、できているのか?

→ユニークフェイス
 プライバシー情報がもれることを恐れている
 会として、病院別満足度調査は手がけていない
 大学のような第3者を入れていきたい
 
 それだけ、情報がもれるという心配が、先立っている
 (会員の8割が女性)
 
 メイクアップについては、
 医療のような侵襲行為がないので
 噂話でもしゃべっていたのでうまく取れた
 
 疾患別 に 心理的バリアー

→長谷川
 どんな視点が知りたいのか
 一般論でない評価を考える時代になってきたのでは?
 多分パターンができるはず

●医療機関から情報を集めるインセンティブのつけ方
 感染率5%の病院が、情報をだすのか?

●評価にはお金がかかる
 日本ではどうやったらいいのか?
 アメリカではどうなのか?

→アメリカではがんの認定病院が厳密にある
 なっていなければくっていけない
 評価される

 データをとるインセンティブは、保険点数につけるべき

→亀田
 現実には、治療法もすごい勢いで変わっている
 後で評価したいということが
 
 能動脈瘤
   日本ではクリッピング
   ヨーロッパ・アメリカではコイリング
 
 フレキシブルさが求められる
 評価もフレキシブルでなければいけない
 
 情報開示も点数に含むようにすれば
 
 プライバシーについてはガイドラインがでた
  属性情報をはずせば呈示していいとなった

→長谷川
 情報はカネがかかる
 日本では、アウトカムの情報をとることを始めに考えていないので
 カネがかかる
 
 が、はじめから情報があがるようにしておけば、自然と集まるはず
 
 日本の今のITは、昔の指針でまとまっている
 だから、カネがかかる
 
 ビジネスモデル
  そういった情報を誰がカネを出すのか
  集めた情報を売れるようにならないか
  
  質・満足度は市場にまかせる

 行政モデル
  安全は、行政が管理して

●スタート地点の違い
 例)がん治療
  EBMにもとづいていれば、評価はいっしょでいいだろう
  しかし、そうでないときに結果だけでみていいのか

●治験・臨床試験
 なぜこれだけ日本ではやりにくいのか
 治験が評価されない
 医療機関が必死でやるインセンティブは?

 スタートをそろえずにアウトカムだけでやっていいのか

→長谷川
 婦人科のグループ がまずやった
  5年生存率をしらべた
  ばらつきを証明した
 
 その次、なんでばらついているのか調べた
  結論→治療方法がばらばらだった

 今、セカンドベース
  全員を同じプロトコールにした

 「スタンダードでないから評価して
  スタンダードに持ち込むべきでは」

●医療の質の評価の本当の目的は、
 「医療と医学の質を上げること」
 人間はみんな病気で死ぬ
 医師にフィードバックをかける軸は大切

 CPC 剖検の件数
    病理所見 医者同士が検討しあう件数
  医療者と患者の関係がしっかりなければできないものであるし、
  いい評価軸になるだろう

→亀田
 剖検は、以前と比べると、
  画像診断があまりにも発達した
  手術すると剖検の医学的な意義がへった
 
 「そんなことしていいの?」
 「もっとナチュラルでいいのでは?」

 モタリティカレンダー
  たしかに大切
 
 モビリティカンファレンス
  やりたい!! 本当に大切
  が、日本ではディスカッションがへたなので、
  怒鳴りあい、罵倒しあいになる
  チェアマンが必要
  これができるのは、すごい病院

→長谷川
 ファースト
 セカンド
 サード : 自分自身の診療行為をハーバードの医者が評価した
      外科学会に評価を頼まれた(1910年代)
      M&Mが重要とされた

  近代病院は、非常にあたらしい!
  1910に初めてできたもの
  
  自分自身をチェックして、評価する近代病院は、いまだ日本にはない

→埴岡
 B&Bプレーヤーがいる可能性を、真剣に考えないといけない
 どうやって考えていくのか?
  患者も、医療者も…
  よいものをよくしていかないと…
  
 医療界は、モニターされていないところがある
 自分たちがうまくいっているのかうまくいっていないのか、分かっていない
 
 抽出できるように動いていくことが、大切
 数だけで測ることは、ある意味罪作り

→長谷川

 ただ、癌は難しい…
 5年前の話をしなければいけない
 しょうがなくボリュームでやるしかにないでは?

→埴岡

 前にうまかった人が下手になる可能性はないのでは?
 
→長谷川

 勉強しなくて質がさがることもありうる

 当面の評価は、なかなか難しい

→埴岡

 上から線引きは難しくても、
 モニターはしていきたい

→亀田

 日本では、科・疾患 別に評価はするべき
 が、チーム・医師ががらりと変わることはある
 
 亀田はど田舎にある
 COE
 チームごと作り変えることある
 それを分かりようにするのが、自分の仕事

→長谷川

 プロセスのインジケータ
 
→埴岡

 癌も1年・2年という治療率が逆転することはない
 
 日本はもしかすると、
 成績を出し合うことで、
 ローコストな医療ができるようになるのでは?

 質を測って伝えるようにしたい

→長谷川

 日本は、他の産業界では世界一の品質管理の国
 もっとも文句いうからだ
 
 だが、医療の質にはなぜ文句をいえなかったのか?
 世界でもっとも知的な国
 
 アメリカでは、字を書いても理解してくれないから、たいへん…
 
 ホームレスが新聞を読んでいてびっくりする外国のジャーナリスト
 なんでこんな状態なの?

 →【軍人医学】
  民族レベルでの刷り込み
  
  しかし、そういった人がそろそろ「リタイア」される
  カスタマーが変わっていく
  今と違う関係が、医療におこるだろう
  今、用意しないといけない段階にあるだろう
  
  横市をきっかけにこれだけ変わったのは、そんな状態があるだけだ

→埴岡
 データをどう加工するかは、
 患者団体・マスコミがつくっていくべき


ランキングを作った人からの、これからの課題

◆週刊朝日

なぜマスコミがランキング本をつくったのか?

自分も三つの立場
 大学病院の看護師
 家に患者がいる
 記者である

統一見解がない!
 ラインをかえるのが朝であったり…(ひとをころすよ!)

病院には違いがある、という基本概念を数で表すことをしたかった

症例数は、まず、の一歩であった
次に、5年生存率をだしたい

患者は、5年生きればそれでいいのか?
どうやって治療をうけたけっか、人生をまっとうできたのかという
声が、患者さんからあがらなかったのが以外だった

医者に、
医学的根拠の前に、客観的指標があるのか?

大腸癌の手術数
 「ポリープといっしょの数しかないよ」
 という病院
 「手術数は7位だけれどレベルは1位だよ」
 という病院

バイパス術
 人工心肺つかってプラス200例

症例数を集めるだけでも、それくらい難しい…

ランキングは将来的にはなくなるのがベスト
それぞれの立場から出すべき

◆渡辺

質を評価したいが、マスコミでは数が限界
統一がないから…
「正しく正確な情報」はむずかしい
学会にがんばってほしい

症例数は、一歩
データで評価しようという風穴

しかし、病院総合力で最後には考えたい

ケア力
 看護力
 それをなんとか出したい

◆福島

ランキングがはやっていないころに、手術数を調べた
先生から強い反発
カルテをひっくりかえさないとわからない、
IT化がこれだけ進んでいるのに…

標準治療についてもきちんと見ていきたい

◆前村

ランキングでなく、実態調査が大切である
スタートは個別性
しかし、共通なものを明らかにすべき

ふつうのマーケットであれば、市民が選ぶのだが…

公的保険でやっていくのであれば…

新聞では限界があるので、しょうがなく、分かりやすくしている

日経さんだったらきちんと実態をだそう、と少しずつ変わっている…

まとめ
4つのスタークホルダーがいるここで、何が生まれるのかをこれから考えてみたい


2004年11月03日

性格分析 エゴグラム

エゴグラムで性格分析をしてみた

…かなりあたっている…

http://www.egogram-f.jp/seikaku/

CP=critical parent(批判的な親の心): b

NP=nurturl parent(養育的な親の心): a

A=adult(大人の心): a

FC=free child(自由な子供の心): a

AC=adapted child(順応した子供の心): c


性格

かなり合理的な、ものの考え方をするタイプで、判断力もしっかりしているのですが、何しろ愛情が濃やかな上に、湧き立つほど感情量が豊富で、好奇心も旺盛な為に、心の三要素である(意)、(情)、(知)の内の(情)の部分が他の二要素を圧倒凌駕して、ギャンプルや男女の情交、酒、麻薬など、人が最も理性を失い易い領域で狂気や情熱が燃え盛り易く、生活の場を突き崩すほど、大暴れする危険性を秘めているタイプです。十二分の自制を心掛けるべきでしょう。

恋愛・結婚

貴方を恋人や配偶者として眺めた場合、非常に楽しく面白い相手ですが、世間や自分と云うものを十分に識っていながら、我儘で気儘で、いつ火遊びに走るか判らない危惧を抱かせるタイプです。貴方はこれ以上刺激を求めなくても、十分過ぎる程、個性的であり、且つ魅力的な性格をしている訳ですから、後はなるべく、平凡な生き方を心掛ける事が、バランスの取れたライフ・スタイルを作り出せる方法だと思います。

職業適性

判断力が高く探求心も旺盛で、自分の遣りたいように遣るタイプなので、活躍の場さえ十分に与えられれば、かなりの仕事を巾広くこなす事が出来るタイプです。但し、協調性に乏しいタイプなので、個人プレーが主体となっている職場や職種でないと、はみ出してしまう恐れが十分有りそうです。

対人関係

家族をはじめ、周囲の人々に対して、十分の心配りが行き届く様な、生活態度になって来た時の貴方は、満点に近い性格と言えるようになるでしょう。努力次第では、決して夢では有りません。

2004年11月02日

医療政策をみていて思うこと

社会を変えるには、

・枠組みをかえる・動かす(政治・行政)

・流れをつくる(マスコミ・作家)

・未来をつくる(教育・研究)

・現場でうごく

のみっつあるというのが、俺の持論。

そんな中で政治を見ていると、なにやってんだろ、と思う。

枠組みをかえるために、政治に関わる人たちは、予算と法律で縛ることを考える。

ちゃうだろ?! と思う。

枠組みをかえることに、もっと真正面から取り組みやがれ、とおもうのさ。

医療がなんで不自然なのか。

評価形態の問題が、コアだと俺は思う。

いい方向にひとが導かれる、枠組みがないんだ。

人は、霞をくっていきることはできない。

人のためになるといっても、それが気持ちよくても、それで生きることはできない。

「あかひげ」に期待しちゃ、いけないんだ。

医療者に自分の体を犠牲にして医療支えさせるなんて案、永続性のない、ミクロな視点の賜物だ。

枠組みをかえれる政治ができることは、きちんとがんばっているひとを評価し、かれらがしっかりと働ける状況をつくることだ。それができて初めて、医療は効率化される。市場原理に評価方法をあずけようだなんて、政治屋さんの手抜きでしかない。