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2004年12月23日

I-cube、代表をゆずりました…

今日、俺が中心になってつくり育てたサークル、I-cube代表を、後輩に譲った。

2002年5月に立ち上げた、I-cube。
やりたいことをやりつづけ、ときどき迷い、ときたま挫けながらも突っ走ってきた2年半だった。

理想はまだまだ先に見えるから、正直、まだまだ第一線で動きたい。
けれど、ぼくひとりが頑張ったって、世界はうごくものじゃあない。
仲間と一緒に動いて、そしてやっと動くものだ。

もちろん、俺ももうすぐ6年生。
これ以上、頑張り続けることはできないというのも、ある。
頑張りたいけれど、そうもいかない。

仲間たちに、I-cube、任せる。
まだまだ実現はしないぼくの夢。I-cubeを立ち上げたぼくの夢。
日本の医療をつくること。
それを通して、あたりまえのことを、あたりまえに、すること。

I-cube。
ひとりでは紡げない未来を、仲間たちと一緒に紡ぎ上げる場所として、2年半かけて育ててきた組織。
これからどうなっていくのかな?
俺は、運営の第一線からは引いて、趣味の勉強会と、医学の勉強と、会社の立ち上げとに、専念する。運営はすべて後輩に任せる。


…あーーっ!!
引退するって、くやしい!! けれど、信じて、身をひくことに、する。

2004年12月21日

あたりまえのことをあたりまえに

昨日から、Hitachiの発祥の地、日立にある日立多賀総合病院というところに泊
りがけで実習に来ています。ちいさな努力がちょこちょこ見えて、なんとなくう
れしい病院です。
ここで、リハビリのひと(PT、OT、ST)を中心に、Dr、Ns、MSWの合同カンファ
があったんだけれど、リハビリ的カンファレンスは見たことがなかったので(汗)
とても勉強になりました。

院長の訪問診療に昨日ついていったのだけれど、いろいろお話しました。
I-cubeのことも、ちょっと話をしました。

そこで話題になったこと。

「きみのやりたいことって、あたりまえのことだよね」
「あたりまえのことを、あたりまえに。それがいちばん難しい」

そう。
ぼくにとっての夢の病院というのは、ディズニーのようなきらびやかな夢じゃな
い。縁側でネコをひざにのっけてうたたねしているおばあちゃんのような、夢。
あたりまえのことをあたりまえにやる、それが、ぼくの思う夢の病院。

2004年12月16日

「私は医療をこう動かす」

水曜日の東大は、上記のタイトルで1分間スピーチを、60人の参加者で行った。
僕は、下のようなことを宣言してきた。

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私は二つ目の大学として東京医科歯科に入学し、思いました。

そこには、夢が足りない。
野望がちっぽけ。
覚悟が、ない。

頭にきた僕は、「I-cube 〜夢の病院project〜」というサークルを3年前に作り
ました。
夢を口にし、夢を実行する企画を、作り続けてきました。
何か変わりたい、何かを変えたいを感じている学生を400人集め、それを面白い
と思ってくれる社会人を70人集めました。
私は21世紀の松下村塾としてこのI-cubeを育て、文化をつくります。
さらに、このI-cubeのメンバーとして、実行者として、活力のある現場をつくる、
14年後に病院をつくります。

文化をつくり現場をつくり、僕は医療を、動かします。

2004年12月15日

東大ノート(日野原重明先生)

日野原先生の講演がありました。
久々にちょっと先生とお話できた。今度インタビューいく約束を再確認できた。今度いこうっと♪

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1215 

◆日野原先生◆

若いころは結核や腎臓病で休んだ
そのときにいろいろ勉強した
それが、90歳以後の生活に、いろいろな意味をもった

「日本の医療はどうであるか」

講和条約 のときに留学
39歳だった
ドイツ語で鍛えられてときに、英語にいった
30年遅れていた

ドイツ医学は基礎に集中
臨床医学ができていなかった

カルテもドイツ語の時代…

わずか一年だったか、毎日身長が伸びているような感覚
医学の面白さ
充実した一年を過ごせた

67年間、臨床医医学をやった
戦前の無駄な医学
戦後も変わらない…

昭和45年
 インターン制度をやめてしまって
 卒後、国家試験で医師の免許、と。
 
 「野蛮な国」
 有給で卒後研修を。
 受けたい人にだけできるように、を作れた
 
 必修義務にする!
 昭和50年から厚生省に申告し続けた
 それが、実現できたのが、やっと今年の4月…

 昭和45年から、卒後のカリキュラムが、なかった日本

日本の国立大学
いい内科教授が臨床に出ている。えらい。
35年間で到達するレベルに、アメリカは15年でなれる

システム化していない日本の研修

日本のようにただただ回診でついていく
反対しない。そうだと思い込まされる

日本。エリートであるはずの医師から、一人もノーベル賞が出ていない。
何かが間違えている

ノーベル医学生理学賞を唯一取れたのは、生物出身の利根川進


19世紀から
限りない医学の進歩
限りなく増える高齢者

「医療費は、いる」

30兆を越えた医療費
80兆を越えるのも間近

台湾と韓国の医学教育のよいこと!
すべて英語で勉強している
ベトナムもすばらしい

対策がない、日本。
脆弱な老人が増えている
寝たきりが増えている(2/3が寝たきり)

アメリカ、100歳以上の人間は日本の倍

日本は、乳児死亡率が低いから寿命高いだけ

「科学の進歩が人類の進歩と同意義となりうる道を探求する」
今、科学の進歩と医学の進歩がパラレルでない

良くないものを輸出しなければいい

アメリカ・ロシアが外国へ武器を輸出しなければいい
そして科学者はそれにのっている

タバコを輸出するアメリカ
アヘン戦争と同じ

オスラー
「モデル」をアメリカで発見した


『サイエンスとアート』

日本にはもともと「医」しかなかった

「学」が好きな日本

medicine


医→医術 →医科学       →バイオエシックスの導入
  (医道) (失ったものがあった)

医学  応用科学
 evidenceがなかなかでないのが特徴
 患者がそれぞれ個性があって違うから
  同じ痛みを与えても、反応違う

 全人性の必要性
   社会科学、人文科学、習慣、 、 、などなどの上にある医学


Art から Scieneに変化した、医学

オスラーが言った
「医学は、science に基づいた artである」

手を握るだけで、安心感をもち、患者は変わる

10年間なおらなかった患者と1時間話す
すっかり変わる、患者!

方向を変えるような、間違った医学


音楽
 理論。テクノロジー
 しかし、演奏家によって違うから、みんなコンサートに来る

 ピアノのタッチが違う
 Performance
 
 医もそう
 「どのようなタイミング、どのようなタッチ、どのような言葉」

 「わざ」
 evidenceだけでは、それらが出ない
 
 Body, Mind,    Spirit(Faith) 
           →ひとを変える、大きな力を持っている

 「気をもらう」
  ひとが変身する
 
 火あぶりされても耐えられる
 未知なる物を人間は持っている
 
 
 …医学はどうすればいいのか?
 
 ガリバーの老人の国の物語
 日本もそうである
 
 非常に速いスピードで高齢化していった日本
 
 介護と医療
 国の財政がパンクしている
  …介護を簡単にしようという方向に動かざるを得ない
  
 癌が治る薬であっても大変だから、自費でやれという政府
 そして、混合診療
 
 不公平をやめろという医師会
 
 不公平とはどういうこと?
 社会ははじめから不公平
 
 技術の導入
 効果を出すまで、と、時間を稼ぐ政府
 
 混合診療。ものすごく混乱している
 イギリス 65歳以上は人工透析できない (自費でしなさい)
  法律で決めた
  やめれば、2週間で死ぬ

日本はどうするのか、考えなければならない

日本の老人

25%は元気
50%は典型的
25%は介護が必要
うち5%はかなり介護が必要

→要介護をしているひとを教育すれば、50%にはいるだろう
  酒・タバコなどをやめさせれば
  
 めいめいの教育、をすればいい! 小学校から。
 
 カナダ 胸の写真をタダでとることをやめた
  タバコをすうことをやめさせた
  安いお金で肺がんは半分に減った
  
 教育が、いちばんいい
 有効性と目標をはっきりさせないといけない

日本はドイツの保険制度を昭和36年に取り入れた
 世界で早いほう

しかし、福祉は世界でもっとも遅い(昭和57年)

→75以上を老人とするべき(定義を)
 それまでは自立するべき

 今、その運動がアメリカ、ハワイに広まった
 
 自覚した、老人。
 健康感がある老人
 
 生まれながらにハンデキャップをもつそれぞれ
 
 自分が幸福感を感じれば、幸福
 
 「哲学詩」をはじめた
 
 
 英国は家庭医を通じなければ医学は受けれない
 無駄がない
 
 対して日本は無茶苦茶
 医者にかかるシステムがない
   無自覚であるとなにもしない
   医学をうけるためにいろいろな手段がある
  繰り返す検査
  医療費の、無駄
 
 外国は、レントゲンをとったら、検査をしたら次の施設に持っていく
 日本は、お金になるからどこでも検査する
 
 検査が外国の3倍ある日本
 診察費は安いから、検査で稼ぐ…
 腕で金が決まらない
 時間でも決まらない
 
 均一主義
  間違えている!

 日本は、医者にお礼とお歳暮と、袖の下、が発生する
 きちんとした調査をしなければいけない!

病院、外来が多くて困っている
どうしても3分診療になってしまう
こないようにすることが非常に難しい
開業医にかかるより、病院にいくほうが診察費が安い
病院ではいろいろな医師にかかるし…

日本には、政策に哲学がない!


研究:住民1000人について一ヶ月の間に生じる…
アメリカとの比較

日本は、問題があるときにいく場所がめちゃくちゃ
病院を受診する人間が、アメリカの4倍(88人)


◆質問

2週間前、聖路加の救急にお世話になった。
療養環境が非常にいい、と評判の聖路加。

ただ、ベッドがない
3万円かかるが、いいですか? と聞かれた
結局、聖路加に入院することは断念。

差額ベッドは大切
しかし、聖路加における救急部の位置づけは?

→520のベッド
260は差額なし

それは、待っている人がすぐに入る
ルカは、平均在院日数が10日(日本でいちばん短い)
結局、よそで入院するより安い
付き添いも、いらない

260は、とらないというサービスをやりながら、出せる人からお金をもらっている
198億
30億の赤字

ルカは、看護師が国立の2倍
医者は、三倍

アメリカは、ルカの2倍、医者・看護師がいる

ところがアメリカは、半分の在院日数

全体を見ると、ルカのシステムはいいと思う


◆ルカでの救急

→しなければ困るときは、する
 費用は、無理矢理つくる
 どうしようもなければ他の病院にベッドを探して手術する
 
 命が危ないという患者を帰したことはない
 
→救急は、病院では赤字
 だから、虎の門には救急ない
 ルカは、一次二次三次全部ある
 
 赤字をペイしてくれることは、国も都もやらない
 
 中央区と日本橋の子供を見ようとしている
 小児センターを作る
 赤字
  
 財団法人には免税ないから…

 自衛隊の1%をくれればすべて解決するのに。


◆アメリカ式をルカではやっている
 プライベートみたいなかんじに
 
 日本で公立病院 必要なのか?

→公費が使えるから、赤字でも経営できる
 民間は、給料を払わなければいけない。

◆しかし、公立病院は差額ベッドがとれない
動けるようになったら、だす
転院する
そこに税金が使われている

→教育して、在宅に持っていくように、努力する
 転院は、なかなかとってくれない
 
 植物人間的な救急がたまっていて、困っている。。。
 後方病院を探している..
 
 楽になったら動ける先が必要
 しかし、家族はなかなか来ない
 救急での長期入院は今多い
  差額は取れない

2004年12月11日

混合診療について

思うことを、もう少し書いてみました。

日本では自由な最先端の治療が行えない、だから混合診療を行って自由に治療を
受けれるようにするべきだ、というが、であれば差額ベッド代を一日1万円とか5
万円とか請求するなり、病院の隣に自由診療のクリニックを作るなりすればいい。
きちんとした病院の実績とプライドと信頼、きちんとしたインフォームドコンセ
ントへの気持ちと能力、家計簿をつける程度の金銭感覚、の三つがあれば、それ
は可能なはず。
現状の枠内でのきちんとした努力抜きにして、「なんでもOK。すべては患者の自
己責任で」への道をつくるのは、命という、本人にとって全財産と引き換えにし
てもいいような「商品」を扱う医療という産業では、問題がある。
自分の命を前にして、「見極め」を行いきることができるひとは、医療者も含め
てそうはいないと思う。患者をバカにしている、というわけではない。
正確な知識を持っているであろう医療者であっても、わらにもすがる、という行
動はするでしょう。

規制緩和には私は基本的には行うべきだと考える。
しかし、第一に行うべき場所は現場のカネの流れ、ではないと思う。
外国の数倍も数十倍もする医療器具の値段や、世界の最先端がなかなか導入でき
ないシステムそれ自体、のはず。根が深い根本原因をまったく無視して、現場の
カネ、現場の負担、消費者の負担、で解決させようとするやり方は、政治のあり
方として間違いではないのか。

混合診療を行えるようにしたら、確かに自由診療という枠で医療界に流れ込むお
金も少しは増えると思うが、それ以上に、保険というシステムを介して入っ
てきたお金が他の産業界に流れていく量の方が多くなる気がする(根拠はない
意見ですが:汗)。そうすると、医療はますますやせ細っていくと思う。

現状の枠の中でもできることがあるはず。
それを終える前に、混合診療は行うべきではない、と私は思います。

2004年12月08日

東大ノート(中医協)

中医協のお話でした。

医療をマーケットにして、お金を会社に吸い上げようというシステムを作ろうとしている産業界は、いいの?、と思いました。患者さんにそのお金が返ってくるのならいいけれど、今の状態では他の産業にお金は散乱してしまうでしょう。
…問題大きいんだけれどなあ。

保険で認められない薬があるというならば、
差額ベッドを利用するとか、隣に自由診療専門のクリニックをたてるとか、やりようはいくらでもある。結局、勉強不足の医療関係者と、お金儲けしたい外の人たちが入り乱れて、変なはなしになっちゃっている。

混合診療。
害しか巻き起こさないと思う…


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1208 中医協

●渡辺先生

社会保障全体の中での医療保険制度について今日は話す

年金 ・・国民の最大の関心事
 しかし、国民はまったくシステムも本質もしらない
 この1年、国民が年金に参画できた!

 社会福祉
  ヨーロッパ型の福祉を 政治の上の方が求めていた
    高福祉高負担
   閉鎖的な制度が長く続いた
   経済界もバカだった
   
   国民がめくらの世界にあった。

 税は、企業社会によって支えられた
 コストは、すべて企業が担った
 
 ところが、パート化が進み、健全な企業体系が解体された
 
 →保険の受給者からお金があつめられなくなった
 
 (経済界が、パートになるような人々を切り捨てたのでは?)
 (社会保障を支える構造を考えなければ)
 
 税による公的負担
 
  52兆円が保険料 26兆が国の財政から
  国の財政が、700兆の借金を抱えている

 壁。
 
 「高齢化」
 真の社会保障は…団塊の世代の大きな…
  これからの若者が支えられるのか

貯蓄率
 昔は14%(91年度)
 高齢化が進んで、貯蓄が吐き出されている
  →現在は7%

 (海外に流れてはいないの?

日本がこれだけ国債を吐き出しながら低金利はなぜ?
・輸出競争力 →外資を稼ぐ
・貯蓄率、下がってもアメリカほどでない

しかし、人口が減少したら… 働く人が減ったら…
高い生産性が要求される

牛耳る厚生労働省
 官の腐敗…

 国民は、怒りをぶつけなければいけない!!

日本の社会保障全体をどう国民が考えるのか

年金保険料の負担
 会社も含めて 18.35 に

介護保険
 20歳までにふたんさせようと… 経済界は反対している

30兆弱の負担を…


社会保障全体を、 全体で考えねば
 一人の人間が受けられる給付は、トータルで考えるべき
 いくらの給付を受けるべき?
 その負担をどうすべき?

→厚生労働省を解体すべき!
 新しい組織で新しい構造を考えなければ!!

財政負担もあわせれば、
 医療保険 26〜30兆
 産業としての給付と負担

保険料収入が上昇が限界にくると、
 世界との競争力(薬剤開発など) こうしんこくに負ける!
 
 ⇒混合診療を取り入れろ

 高齢化して、いずれ受ける薬の開発が…
 
 (日本で開発された薬でなくてもいい)

モノ作りは誰が育てるか?
マーケットが育てるべき

 (世界をマーケットにできない会社がいるんでないのか?)

今のような規制の構造の下では、いいものを開発できない
「健全なマーケットを」

 (日本をマーケットに、食い物にする必要はないでしょうに!)

官というのは、民がやれない仕事をするべき
郵政も民間がやれるのに、なんで公務員がやるのか
ヤマトが届けられない場所はない

「日本の中でビールが飲めない場所がありますか?」

非効率・怠惰
 国民への負担

株式会社
 質と効率性と選択
  国民にゆだねる!

入院生活
 不自由!!
 何のために働いてお金をためてきたのか?

人間ドック
 保険の対象外
 しかし、日本の中でもっとも進んでいるのは、胃カメラ
 人間ドッグが育てたのでは?

医療改革は待ったなしで行うべき

中医協の不祥事
経営者としての眼が曇っていた…

どのように改革するのか
「出直し的改革」

新しい視点の体系を!!
でなければこれからの財政は…
グルーバルな医療・医薬の競争からおいていかれるのでは

◆質問◆

株式会社の経営者であれば…
 深夜の人手がこわい…
 
 二階建てにすれば代わる
 階層化がすすむ
 社会が崩壊する!!

アメリカ
自由競争
 病院には選択の余地はそれほどない
 必要のない手術を行う!

階層化をどう考えているのか?

→公的な国民負担
これをどう平均的に享受するのか?という問題
お金を出してもいい、という人へ出すことをなぜ拒むのか?

薬 安全性
30兆円 無尽蔵に国民が負担すれば…
公平が維持される!
が、お金がなかった場合に

給付の平均額が減る
公的な保険が増えるのに、不公平があってはいけない
付加価値にお金を払う人がいないと…


◆それは、お金の分配でできる
 混合診療では勝ち負けができる
 カネが回らなくなる

→手術をするのであれば、いいお医者さんに手術してほしい
が、公平に順番をまつ…
いいお医者さんを増やすべき

いいお医者さんは、評価されるべき
医者の腕が上がるのか?


●櫻井先生

現行診療報酬体系の問題点

(→資料が充実)

・いい医者は、医療機関の中で、高い給料をもらっている

(余談)
中医協に不満足?
 見たことがないのに不満足な人がほとんど
 議事録もほとんど読んでいない
 申し込みは必要であるが、誰でも傍聴できる!!
  無責任な態度だと思う
 「わからない」と答えるべき

専門医は、病院の外にいる
 病院と契約して、手術をする

ところが日本では、外科医は病院の中にいる
 心臓の専門医でも胃癌の手術をしなければいけなくなる
 すべての専門医を病院がそろえられるのか?
 
 ドクターフィー ホスピタルフィー 分けるべき


●広井先生 (コメント)

「医療費の配分をめぐる…」

マクロ→渡辺
ミクロ→櫻井

自分は中間のはなしをする

予算
31兆
うち国の支出は8.1兆

 公共事業費よりも大きい

これからは、配分を考えるべき!

構造的問題
・入院部門の評価が薄い
・高次医療への評価が..。
・チーム医療が… 患者の心理など…
・医療の質の評価が…

昭和33年のシステム
 赤ひげ的診療の時代に作られたシステム…

医業収支差額の問題
 一般診療所にいくに伴い収入が上がる
 高次機能に薄い! 小規模にお金が回る…

開業医と勤務医の割合の推移
 だんだん勤務医が増えてきた

なぜ勤務医が多数派なのに、診療所にお金が向くの?

「一医療機関・一票説」?

病院9000 診療所10万

 勤務医は、管理でない限り診療報酬は…


現在の診療報酬
・病院に対して評価不十分
・「急性疾患モデル」が前提

受けてのニーズの積極的反映から見直さないと

→見直し
中医協の枠組みの中でのメンバー構成
政策決定プロセスで様々な手法の導入
中医協よりも上位の組織の創設


●近藤先生

「中医協に求められる視点」

1.日本経済の課題

アメリカとの比較…
 全体GDP 70%
 
 国民の労働時間 98%
 労働生産性 70%   ←ここが問題!!!

 日本の経済の流れを見てみる…
  GDP バブルの時にあがった アメリカ並みに それが下がった…
  労働時間 20%低下した
   (サービス残業は?)
 生産性 ほとんど変わっていない

 これから本格的な高齢化!
 
 労働生産性をどうするべきなのか…

産業の種類別に考える

 一次産業 …非常に低い
 2次産業 …93%  ←世界最高水準
 3次産業(6割の雇用) …61%  ←非常に低い!!!!

 サービス産業の割合は日本は、もともと低い?
 
 55年 一次が4割
 二次産業が伸びることで、日本の経済成長を支えた
  しかし、生産性があがって雇用が…
 
 →サービス産業の割合が…

2.医療分野における生産性の構造

医療の生産性

WHOでも世界最高評価

日本医療の生産性は、アメリカの75%くらい
25%、マクロのパフォーマンスは他のもののレベルの高さによる

日本 医療費 GOPに対して低い
10年くらい、日本の医療がもてはやされた時代
しかし… 指標はGDPに対してのものではない

DALY

アメリカ人の方が、疾病度合いが重い
 システムにかかる負荷が、アメリカのほうが重い
 
 (日本は早めに見るからでは?)
 
なんで?
安全性などが日本は高いため!
医療の質の高さによらない

「日本人は健康なおかげで、医療費が少なくすんでいる」

日本 薬の単価が低い


日米、医療費配分が、非常に違う!

 医薬品の割合が大きい
 労働の部分がかなり低い


質の問題で満足度が低い…

無駄な薬剤
無駄な入院日数
 29%あるのでは?
 そのため生産性が低い?
 
 今まで認可されていない薬・サービス
  本来足すべきもの
  かなり、ある。

 資源の再配分が必要
 
 全体の医療費は変わらなくても、雇用では100万人のインパクトがあるだろう


医療・社会福祉は国民の最大の関心事


医療改革の構造

意思決定の中核に、 →外枠
 厚生労働省      →内閣府
 日本医師会      →ヘルスケア産業
 自民党医療部会    →官庁 メディア


医者だけで医療産業をしているわけではないし、他も加わらないと…
日本の国民は半分が女性。
年配も。
この二つが人口としてかなりの割合
投票する人間としては非常に多数!!


医療は単体で見るのか? 社会保障全体で見るのか?
厚生労働省?  立法府?
⇒5つのオプション

年金と医療費の相互の関係…
 社会保障全体の枠を考えるべき

もうちょっと広い枠組みがあるべき


3.中医協の役割

◆質問

◆民間保険について
 医療保険をすべて民間保険にすれば?
 
 
→渡辺

貧富の差なく、職業の差がなく のばかげた年金
7万円の基礎年金!!

保険料をいくら払ったか、でなく国民全体が支えられなければいけない
基礎年金はみんなが払うべき
財源は消費税など

そうすれば、国民年金のように払いたくない人を追いかけるばかげたシステムはなくなる

年金制度という商品を、民間企業ならえる
商品の改革なくして、追いかける 政府

基本以外は自分で積み立てるべき

「結婚して子供ができたときはお金は払えない」
「落ち着いたら払える」

医療 60兆にマーケットは増える
入院したら、夜は看護婦も医者もいない 呼べない
マーケットは45兆円の規模までは拡大するが、
60兆まで使ってくれば、医療者も病院も充実する

今の財政事情では、貧富の差をなくすためには限界がある
限界を超えても、医療界は大きくするべき

医療産業を 窮屈な縛り、破綻寸前の中で封じ込めるべきではない

国民皆保険を崩すべきか、ではない
医療産業を拡大するべきだと言っている

日本の産業
 医療や介護や子育ての充実に向かう
 より質が高いものに向かうための自己負担を増やすべき
 
学校だって、そう。
もっと違う教育を受けたければ私立学校に行く

お金を払える人まで拘束するのは、いわばいじめ

→桜井

混合診療の解禁について

(規制緩和の委員会が出した図)

60兆になるにしても、保険料の分野は増やさないつもりでいる
保険を45兆に増やすのであれば、大賛成だが。

「3時間待ちの3分診療」
 一人15分ずつみたいのが、医師でもある。のに、文句を言われるのは医師…

→渡辺

同友会の意見では、

高齢化が進めば、枠が大きくなる
45兆でも、高齢者数はもっと大きくなるから、一人当たりは…

より近代化しながら、負担の合意を国民にもらわなければ。

→桜井

そうだからといって、混合診療を入れる必要はない
今入れたら、保険診療はのばさないだろう

日本人はもともと健康?
昭和35年ごろ
 アメリカと同じ寿命
 それからどんどん欧米化していた生活変化
 それなのに、寿命はどんどんアメリカを引き離した
 
 何が違ったのか?
 保険診療だ。

→渡辺

成人病。
不公平。
お酒を飲んで患った病気を、他の人が面倒見るの?
成人病の負担率が上がることはあってもいいのでは?
風邪37度なら病院にくるな、とか。

「自己責任と自己負担が、全体の経済性を支えるだろう」

→桜井

年よりは、無熱性肺炎のほうが怖い
医者にかかれればこそ、重症の肺炎を防げる

年金についてはまったくの賛成だが、あれはお金だけ

受診抑制
 日本人の寿命をへらすのでは?

タバコ
 日本は安すぎる!
 ひとはこ100円上げれば、1兆増える
 国際的価格の600円に上げれば…
 
 お酒やガソリンも
  道路とかにつぎ込まないで、健康に害があるのだから医療に持っていってもいい


厚生年金と同じ階段を医療費にも当てはめてほしい

健康保険と厚生年金の差
 厚生年金は183まで上げると決めたのに、健康保険料も上げてほしい

十分あがってから、混合診療を入れてほしい


→近藤

健康について補足。
アメリカの健康度合いはかなり悪化している
肥満が増えている

「ここまでやってからの混合診療」について

医師会は、もっとも強い
国民は、不安を抱えている
この5年くらいは、まだいけるかもしれない
が、20年を考えると…
そのときに、民間の部分がどう入ってくるのか考えないといけない

保険の度合い
 タバコも一案ではあるが、
 民間を入れていくことを、国民も期待している

最終的フレームワークを出してほしい


→渡辺

年金と保険の違い

年金 報酬の多い人がいっぱい払い、いっぱいもらう
 →上げることの合意がしやすい

保険 負担と給付が対応しない
 たくさん払っているほうが健康であったり…
 上げることへの合意が得られにくい
 
 それに、すべてをあげたら若者が外国に行ってしまう

今は、昔の徴兵制にかわって、
「皆医療保険」

高負担な国から、確実に海外に出て行く

  (健康なひとは、健康を恐れる能力をもっていないでしょ)

高福祉高負担
 15%から25%の消費税がなければEUからはずされる
 財政の30%の赤字があってもEUから外れる
   フランスとドイツの苦労…。
   財政の危機とインフラが、ヨーロッパの戦争のきっかけだったから
   
  財政・福祉のレベルを同じにして、
  戦争を起こさないようにした。

われわれは、アメリカと中国の間に挟まれなければ生きていけない
 アメリカは…
 中国はあきらかに低コスト
 
 ヨーロッパにあこがれては、生きていけない

(詭弁な気がするけれど…
 保険は国内独自のものだし
 またどうして視野・活動範囲がアジア一帯に広がれないのか?)

ものの考え方
 日本が新しく創造しないと
 日本が国民が、選挙でものを選択したことがない
 
 年金は基礎年金
 介護のレベル
 PPK
 
 国民が選択するべき
 民主主義
 選挙
 
 国民の知識レベルを上げて、選択するべき
 いい時期
 大変な試練だが…

<中医協のあり方に軸を戻す>

◆「中医協は医療費の配分」(桜井)
財源にも関与していないのか?

◆政府から独立した審査機関にしてしまったら?

中医協は、配分だけじゃなく医療問題(医療制度・医療のあり方)
を議論させてほしいとずっと話してきた
配分だけのところから改革させてほしい

水面下というが、予算は財務省が決めていること。

中医協の議論が入る前に、財務省が決めている
中医協が無視されていることが腹立たしい

そんな中医協が、たまたま贈収賄ということがあがって、
改革論が進むのは、おかしい

◆日医の委員が多いが、勤務医の意見はどう吸い上げているのか?

→日医の半分以上は勤務医
であるから、勤務医も病院も、日医が上げている

「日本医師会」
すべてに医師の意見を反映しているから、この名前がある

声を反映しないのは、声を上げないから

日本
 外来診療費がOECDで非常に高い
 対して、入院診療費は最も低い

勤務医は62%
しかし、医療費は80%使っている

今の診療報酬体系には、病院費を含めていない
医療安全の問題もある

それは、医師会のせいではなく、財務省の責任!!!
厚生労働省でさえ平成7年に40兆と予想していたのに、
10兆も押さえ込んだのは、財務省

◆医師会は自民党を見ている
開業医の診療費が問題になるときだけ

→入院医療費は今回あがった
外来は下がった

◆もっと差を治すべき

→選挙のときどれだけ票を集めたの?
 やらないで文句を言うな


→渡辺

病院にはものすごい人
需要と供給のアンバランス

仲間内のパイの奪い合いは…
保険料を上げるのは、限界。

病院、人がきても対応する能力はない
一生懸命やっても、患者はみんな不満

どうするのかは、あなた方が考えないと。
仲間割れは、どんどんやってほしい

リソナの店頭

◆収支がかってに決められている
アメリカがいいというが、
アメリカの健康は悪い
アメリカの社会が壊れているから

→渡辺


→桜井
日本が生きていくためにアメリカの言いなりになるというのはおかしい

マーケットを補うのが、社会保障
マーケットの補足をする。

医療保険はきちっとまもって、市場は市場の原理で発展するべき

→渡辺

アメリカの医療
アメリカの方が、客にとって

→桜井

日本のほうが選択の自由がある


◆日本の医療は不自由
保険の対象になっているものが、「ちゃんと利く薬」になっているように聞こえる
わがままいうのであれば、すべて払え、というシステム

大昔の薬が保険の対象
保険のシステムがいい加減
罰として混合診療が

→桜井
療養費で払うシステムがある
保険が払うことはできる!!
それをやればすむこと

◆それをやると病院が損をする
嘘を書く、先生たち

新聞に広告
混合診療でなくて助からないひとたちがい
がん患者たちも、金があったら、団結力があったら、

→「急ぐんだから赤信号をわたらせろ」
ではなく、救急車や警察がくるのを待つべき
そこに自由をいれてしまっては、全体のシステムが壊れる

◆うそつき!

◆中医協が勤務医を代表しているというが、
200床の病院に勤めていても、入っているのは院長・副院長
入っても、意見が合わないから
50床の小さなところでは全員入っている
それらもまとめて勤務医とするのは、おかしい

→大学病院もたくさん入っている
 調べて、報告します。
医師会にあわないから、というのではなく
入って意見を言ってほしい


◆高本先生

医師会に自分も入っているが、
A会員(年間30万)とB会員(年間8万)

B会員の意見は反映されない
その二種が同じ票であればいいと思うのだが

保険を増やす? なかなかあがらない
特定医療費はすぐにはいけない

日本。一世代遅れた人工心臓を今頃治験。
解禁とまでは行かなくても、一部は認めるべき

2004年12月05日

やくつど年会にてWS♪

薬学生のつどいという団体の年会に行って、WSをしてきた。
I-cubeの記録ページに報告をかいたので、リンクをはってみます。
ネタは、リーダーシップ論、でした。

http://plaza.umin.ac.jp/~icube/cgi-bin/scf_diary/scf_diary/20041205.html

2004年12月03日

医者の心 看護の心

今、病棟実習で神経内科を回っている。
俺の受け持ちの患者さんは、不随意運動の激しい84歳の男性。
朝ご飯を食べるのに苦労している彼を見ながら、不随意運動は具体的にどんな動きなのか、カルテに書くためにはどんな表現をするべきなのか、僕はじっと見せていただいていた。 そんなときに、看護師さんがきて、患者さんの動き回る腕を押さえてあげた。

「ぱっと出る手。それが看護だよ」

看護連盟の理事に言われたその言葉があたまに浮かび、いろいろなものがつながった。
見ている部分がやっぱり違う例がいくつかうかぶ。

もちろん、今回の例は極端だけれどさ。

医者と看護のこころの違いを改めて考えました

2004年12月02日

参議院議員と勉強会

この日、小泉と国会でやりあっていた桜井充参議院議員と勉強会をしてきた。といっても、今回は第一回だったので、どんなふうにこれからやっていこうか、が大きな目的だった。

が、一番の目的についてはあまり話さず、閣法のつくりかたとか郵便の歴史とか、をいろいろ話した。面白かった。
仲間が一人、来年休学して私設秘書をするきになっていた。うらやましいな、と思った。

俺は、経営がしたい。
現場から社会を変える方法が、いろいろ見えるから、実行したい。
…ならば、本当は医療とはまったく関係のない企業で働く必要があるのだろうな。
でも、そこまで俺という商品に価値があるのか。

…ない気がする。2年程度で実績を出せる実力は、ない。
医師以外の修行をする暇もないだろうし。

だからこそ、ふつうの社会人や、政治家になる友人が必要なんだろうな。
うまく他の業界の人間とコラボレートできる人間になりたい

2004年12月01日

東大ノート (救急医療)

1201 救急医療

●演習

「宮本 35歳」として厚生労働省<課長補佐>に着任、とする
 →「小児救急を救え!」 毎日新聞 朝刊 社説にのってしまった
 →急いで手を考えろ

  課長補佐とは… 大きな権限がある


●矢作先生 東大 救急

 現在の救急医療の実態

 363の二次医療圏
 小児科医による救急対応のできない医療圏が220
 
 これは、小児科医の不足 …ではない
 
 アメリカより日本の小児科医はやや多い
 
 →分散している… かかりつけ医…
 
 救急と一般疾患の違い
 
 病院選定 : 緊急度と場所 vs 熟考可能
 要求される力: 病院の総合力 vs 科の力


将来の医療

 かかりつけ医がしっかり受け止める
 そこを抜けたとき救急に
  ある程度直ったら、慢性期or家庭医or家にいく
 
今の救急
 大きく 二つ

 @救急告示病院(東京オリンピック以降)
 
 Aそれ以降におきた
  暴漢に襲われた女性を助けた男性が刺され、たらいまわしされなくなった
   (S49)
 →S52  初期→二次→三次

 日本の救急は外傷から始まった
   初期:入院を必要としない
   二次:入院を必要とする
   三次:生命の危機

 日本の病院の半分は、二次救急
   非常に多い!!!

入院医療をする施設と医師の比
 オランダ…150人
 アメリカ…100人
 イギリス…50人
 日本…8人    …アフリカと変わらない!


二次救急の病院のベッド
 300床以下がほとんど(少ない…)
 →医者の数が非常に少なくなる


普通の病院 2%が救急から入ってくる
救急病院 4%が救急から

2次救急の医師の数
  27人/施設

日本は病床が多く、医師が少ない

二次を標榜していても、
 内科はほとんどあるが、
  小児科50%、精神科20%、脳神経50%
   実際に対応できるのは、さらにその半分!!!


小児科医
 施設ごとにわると、3人に届かない
  →当直できない!!!

小児科医師が10人にみたない医療圏は200ある

cf 病院医師の平均月収は100万 職員一人当たり 0.101
   (大学病院は、50万)
  一般診療所は250万  職員一人当たり 0.130

★二次救急の統合
 労働安全のための基準
    などなど

・家庭医のあるべき姿
  国民の健康管理は家庭医がするべき

 「かかりつけ医はいますか?」
   国民の2/3にはいる
   が、病院に84%のそのかかりつけ医はいる!!!

 往診を受けている診療所(全体の1/5くらい)でも、
 年に平均で10回しかしていない
 

●信友先生

 <実際>
  現実 = 政策(←認識&知識) x 政治(←認識&見識)
  
  今まで(貧しい時代)は、中央集権・行政リードで行っていた
 
  が、多様なコントロールが必要な時代に
  「リーダーシップを行政にまかせていいのか?」
  
  →現場主導で政策をつくっている信友教室

 そのために…
 
 ● テーマの位置づけ 【認識】
 #1 テーマの緊急性
    (すぐに動くのか、年度末に手をつけるのか、教育のレベルでかえるか)
 #2 重大性
    (病気の多さ、質(人格荒廃))
 #3 現実性・整合性
    (予算)・(制度・財源の中でできるのか、法律の中でできるのか)
 #4 世論
    (国民が後押ししてくれるのか)

 ●責任配分  【知識】
   ステークホルダーにだれを想定するのか

 ●リーダーシップ 【見識】
   (リーダーにリーダーシップはゆだねていいの?)
   (どうつくる?)

日本の病院は医者がつくった

欧米は、地域・国家がつくった


◆質問◆

◆行政官として…
 小児救急は、長期的に考えるべき…
 
→「小児科医は少ない!
  だから小児救急はたいへんだ!」
 その認識は間違えていると、国民は意外感を持ってうけとめた
 
 という設定
 
 ベッドで医療をコントロールしている今
 「マンパワーで医療はコントロールすべき」と考えている信友

◆長期的視点で統廃合だと、
 お金の話が…
 明日までの緊急性があるのか?

→緊急性があると、局長が判断した という設定

◆小児科医の絶対数の不足?
 日本の小児科医は、年齢比と男女比は?

→小児科も、構成はふつうの医師から極端には変わらないと認識している

→産婦人科は非常に年齢高いが。

◆受け手の受診回数の差
  日米で違うだろう

→100人の子供がいれば半分は救急診療をうけると考えられている

●演習 各グループ
「35歳 着任したばかりの事務官」
「夜9時に、局議をいれてくれといわれた」
「朝10時に案を提出しないといけない」


◆Aグループノート

厚生省
短期的:診療報酬↑

長期:小児科医を増やそうとしている 研修↑

中:内科医達が自身をもってできるように
  若手に対する小児科研修

緊急:センターをつくり、
 当番を決めて、医者をおく
 輪番制。
   cf)開業医の場所に輪番制にすると、破綻


電話相談システム
 

救急と併設した夜間外来
「小児救急と一般救急は違う」

地域にセンターを作る


  ◆◆◆◆

◆Eチーム

論説への認識
 「これは事実」
 現実は
  ・意思の働く場所・地域を強制できない
  ・個々の病院が小児科を作るのも、自由
  →病院機能の集中や統廃合などできていない
 
 ⇒県立小児医療センターなどの救急医療を充実させる
 
  国民の声を聞く機会をつくる
   コンセンサスを得るため
 
  啓蒙活動を行う


→なぜこの時期に、定例でない記者会見をつくるのか、呈示すべき

…不安を与えないために説明した


◆Dチーム

前提
 この記事の内容をみとめる

問題
 小児科に夜間かかるニーズが増えている
   …需要が追いついていない

 家庭医が24時間対応できるような体制を
  家庭医がまずトリアージ
  夜間診療していない家庭医…
    今後インセンティブをつけていこう

→なぜ今の時期に、不定期な記者会見を行ったのか

…実際にはこう動いていると表現した


◆Cチーム

 救急情報の集中を行う
   初期〜3次の振り分けを行う
 国民への教育
 モデルケースを開示(このような小児救急があるべきだ)
 小児科医に代わる意思の再教育システム


…市民への安心感を与えるための現状説明


◆Bチーム

 小児救急が確立されていない220の医療圏で…
 
 今ある小児救急病院の当番制を進め、診療報酬を改定すべき

…(↑チームとおなじ)

◆Aチーム

「積極的に小児救急に取り組むべし」

短期
・小児夜間外来(インセンティブつける)
・ひとつの病院を救急センター化
  輪番制で小児科医を  (開業医も含む。休業医も)
・市町村レベルで電話相談(軽症患者を対象外に)

中期
・他の診療科医師に小児科研修
・自治体レベルで母親教育(保育園などで)

長期
・小児科医を多く育てる
・国民もいれた審議会をつくる


…具体的なものをだして、安心感
 国民の意見を聞きながら検討を重ねていく

→→「お任せくださいというメッセージを国民に提示したのではないか?」
 社説には、世論が書いてある
 世論が書いてある、といえば、財務省にも説得力がある


改めて問う
「なんで、緊急に動いたのか」

…Eグループ

憲法で国民の生存権を守る義務を国家は持っている
医師は、自由開業医制も持っている
 医師の使命と自由の両立には、行政主導では限界がある

 国民の力をかりる!

 「マンパワーがあるにも関わらず、行政ではどうにもできなかった」
 それが、緊急性のある社説!


→Cは「小児科<医>だけで見るべきなのか」と問いかけた?

…Cチーム

 親御さんたちへの安心感を与える
 

→B 読み上げるものをまとめたのは、上手なやり方
 すぐに記者会見をするのに、便利
 現場でやられているかたち

…発表の必要性のためにです(汗

→A なんで短期中期長期にどうしてわけたの?
  もっともっと、明日からやるものを呈示すべき
  新しい動きがでましたよ、と呈示することで信頼が得られる


コメント
・平子

緊急の記者会見
 現場の人間なら、止める
 十分な検討がされているのかしないのか、がポイント
 
 今、ニーズが変わってきているという問題の捉え方大切

・山口

 所詮、小児科医は大変、から脱し切れていない
 小児科医をどれだけ甘やかすのか?
 
 今ある小児科医をどう有効活用するのか、見えてこない
 
 国民教育 自己防衛
  もっとそこに切り込むべき
  「なんとなく不安」をどう減らしていくか
 
 家庭医学
  女性医学に次ぐ、大きなテーマ

・迫井

ふつう、意図をはっきりしてください、とまず聞く。
無駄な作業になってしまう可能性があるから

行政がやりたいことを追い風と捕らえてやるべき
有力な新聞・有力な書き手
 統廃合がどうしてできないのかという現状分析がもっとあるべき

「緊急記者会見」「明日までにこれをやれ」
 政治サイドとの連携を分析せずに動くことは現実的にはない


・三宅

本当の緊急性があるSARSとかであれば動きやすいが…
何ができるかできないかを決めて、打ち出していくしかない

検討会を何度か開いて下ごしらえするのが普通

できたことを自慢げにいうのが、役人
できないことは黙っているのが、役人

大臣・政治家にはなす、であれば、役人も無責任に発言できる
局長レベルでは、錦の御旗は掲げないので、無責任に発言でいない

<信友>
既存のものを学ぶ、ではない
これからは、どう考えどう動くか、を感じ取ってもらいたかった

病院の統廃合
 別にそこにこだわらない方法もある


◆質問

「局長が、これが利用できる、で政治というものは動くのか?
 下から上がったものを発表するのが政治でないのか?」

→局長もいろいろある

「何が狙いだったのか、分かりにくい」

→リーダーシップを考えたかった
 リーダーは、行政にいるというむかしがあった

「意思決定
 このシミュレーションは、政治家とのやり取りをとっぱらっているので分かりにくい
 リーダーシップは、組織の理論
 与えられた権限の中で動けるもの
 ただ、認められた範囲の中で逃げるのか、前に進むのか、を判断する
 実際の局長も、きちんと打ち出し、下に指示を出す。」

→これから局長・役人はどう動くべきかとみなさんに考えてほしかった

「自分が局長であったらば、
 社説は、自然に出たわけではない
 論説員や解説員に知恵をつけて、社説に書いてもらう
 
 それを、『やっと出たか』と思いながら、動く」

「マスコミの現場
 現場で起きている事実を積み重ねて、物事を動かす
 局長の鶴の一声、というわけでなく、持ちつもたれつ、がある」

→様々な局長
 自分、予防接種訴訟で、国の代理人としてでた
 
 予防接種は、社会防御のためにブースター効果のある老人小児を狙う
 だから、連戦連敗だった
 それの知識をまとめて、動かした
 
「今回のケースは、ありうる
 実際にあった話
 
 岩手県 たらいまわしでなくなった事例
 社説をぱっとだして、小児の診療報酬がことしかわったという認識がある」

→三宅

 救急救命士法。ニュースの森の影響が大きかった
  救急車で治療するパラメディカルについて毎日放送した。
  議論が動いていった

 世論。なかなかつかめないから、マスコミを世論とみなし、力とみなし、動いている


「全国的な展開を、みなさん考えただろう
 地域医療計画。なぜ充実しないのか。
 地方の問題。地方によって特色が違う」
 
→病床規制からマンパワーの規制に変えたほうが、国民にきちんと医療を提供できる


「小児科医療 大したことなくても保健所に預けて、夜病院に行く
 『次の日仕事に行くために熱下げて頂戴』
 田舎であれば、老人が『水を飲ませておけばいい』とかですむ
 ニーズの地区による違い」

→大分の、黒字の小児医療
 数字でものごとをみた
 年収1000万の医者を何人雇えるのか、地域住民・医師会と一緒に作り上げた

 それが、これからのやり方であるはず


「小児。カウンセリングなど考えていかないと」

「僻地医療」

→地域にあった保険をつくるべき

「数字を見る それは大切
 千葉県 とおがね 糖尿病専門医を数えた 2人しかいなかった!
 糖尿病療養指導士を一生懸命育てている
 それでもたらないので、薬剤師を使っている
 
 最初は、壊疽の数を数え、潜在的な数をすべて出していた
 
 数字は、重要であることを実感した」


●矢作先生

20分の中でどこに話を絞り、データを出すのか、難しかった…

本当は言いたかったこと。
昔は、開業医も含めて非常に良く働いていた
が、今は1/10の小児科医しか救急をしていない

平均年齢は、47→48にしかあがっていない

基本的に小児は、子供が減ったとしても件数は下がっていない

●信友先生

地域が主導でいくべき
カネがおりない、政策が降りてこない、はだめ
地域が数字をだせるように、システムを用意すべき
そのようなシステムを、国は用意するべき

●浜辺先生 墨東

お上がやっている全国一律の保険点数は、現場では問題になっている
「おらが地域の救急医療はこうしたいんだ」
で、地域医療を形作ってほしい。それが救急の形になっていくんだろう


●信友先生

感じて考えることを楽しんでください