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2009年06月04日

小池宙の属性2

小池宙の属性は何か.また感じることがあった.
ぼくは,ひとの苦しみ,にこころが向いてしまう.そんな性質が強い.


…このあいだ,上司に言われてあたまに来たことがあった.

「患者は症状を訴えるのが仕事のようなものだ.いちいちそれに対処するのではなく,傾聴することがたいせつだ」

患者さんの症状を引き出し,何とかしたいと動いてしまうぼくへの説教だ.検査データではなく症状と身体所見をもとに利用する東洋医学という,上司には理解できないものをつかうぼくへのメッセージだ.

…一見,もっともらしい.今の医者の多くはそう考えているのが,たしかに実態.医者のグループにいると右も左もそう考えているから,真実だと思うのだろう.そして,「不定愁訴」の患者が来ると上から下まで検査して「検査しても何も無かったです.病気じゃないです大丈夫です」といい,それでも訴えあるとリーゼを処方する.

…大丈夫なのはお前のアタマだ!! とそんな医者たちの背中を見ているといつもアタマにくる.

症状は,そこに存在する.それをその医者の限られた世界観の中では理解できないし治療できない.ただそれだけ.治せない病気なんだ,と患者を教育し,あきらめの心境に行ってもらう.それが今の医療.そうすれば医者は楽だから.
でも,症状を取れないのは医者の腕が悪いからだ.知識が足りないからだ.
そんな腕の悪い医者のところで,患者のADLはどんどん落ちていく.寿命が縮むだけならまだまし.元気に生きれる期間が縮み,介護者含めみんなが苦しむことになる.


…小池は,昔から苦しんでいるひとをみるとそこに駆け寄ってしまう生き方をしてきた.だから,医者になった今,苦しみに直接向き合い対処する東洋医学を使ってしまう.
患者の苦しみと向き合うつもりのない説教には,どうしても,従えない.